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カテゴリー「資料」の記事

リンク集、レジュメなど

2016年1月28日 (木)

マイナンバーの登場で、住基ネットは終わったのか? 本当に「無駄」だったのか?

 マイナンバーが始まったことに関連して、「住基ネットはたいして使われることもなく終了した」と勘違いしている人が散見されますが、これは事実でしょうか。

 ※ 一例「血税1兆円をドブに捨てた『住基ネット』 ~元祖マイナンバー、あれはいったい何だったのか?」(週刊現代、2016年1月28日)

■総務省は、住基ネットは「番号制度を支える基盤」と説明

 総務省自治行政局住民制度課住民台帳第二係長がLASDEC(マイナンバーを管理している地方公共団体情報システム機構[J-LIS]の前身)の月刊誌(2014年2月号)に寄せた論文「番号制度の導入と住民基本台帳事務等について」(PDF)には、下記のように 「住基ネットが番号制度を支える基盤となる」とあります。住基ネットは終わったとか廃止とか、どこにも書かれていません。

 番号法の制定に伴い、個人に個人番号が付番されることとなるが、個人番号は、住民基本台帳ネットワークシステム(以下「住基ネット」という。)で使用する住民票コードを変換して生成されるものである。このように、住基ネットが番号制度を支える基盤となるなど、番号制度は住民基本台帳事務と密接に関わるものであり、番号整備法において、住民基本台帳法や公的個人認証法等も改正がなされている。番号制度は住民基本台帳事務や公的個人認証サービスの電子証明書発行等の窓口事務にも影響を与えることとなり、制度導入のために各地方公共団体においてもシステム整備等の準備が必要となる。

 この論文には「社会保障・税番号制度のイメージ」が掲載されていますが、図を見ると住基ネットがきちんと位置づけられていることがわかります。

347

■マイナンバーの個人番号は、住民票コードから生成

 マイナンバー制度の個人番号は、この論文にあるように「住民票コードを変換して生成」されています。住民票コードは住基ネットのシステムによって付番されていますから、住基ネットがなければ、個人番号は付番されないのです。2015年10月5日に住民票のある全ての人に対して、住民票コードから生成した個人番号が付番されました。
 論文の「②個人番号の初期一斉指定」のところに書かれています。

 市町村長は、施行日(27年10月を想定)において、既に住民票コードが記載されている者に対して一斉に個人番号を指定(以下「初期一斉指定」という。)する(番号法附則第3条)。

 では、一斉指定が終われば住基ネットは「お払い箱」かというとそんなことはありません。6日以降に生まれた人や、日本にやって来た中長期在留外国人などについては、住民票が作成されると同時に住民票コードが付番され、住民票コードをもとに個人番号も付番される――住民票に記載される――のです。ですから、個人番号を付けるという点だけでも、住基ネットはマイナンバー制度にとって必要不可欠なのです。
 論文の「③施行日以後の個人番号の指定」には、このことが書かれています。

 住民票コードの記載については現行の方式が維持されるが、施行日以後の個人番号の指定については、市町村長が住民票に住民票コードを記載した後、当該住民票コードをもって機構に対して個人番号とすべき番号の要求を行い、当該住民票コードに対応する個人番号とすべき番号を機構が提供する方式(コール&レスポンス方式)で行われることとなる(番号法第8条)。

■行政機関等に基本4情報を提供するのは、今後も住基ネット

 また、住民票に記載された最新の住所、氏名、性別、生年月日と、これらの異動情報を行政機関等に提供できるのは、住基ネットだけです。マイナンバー制度がスタートした後も、住基ネットはこの役割を担い続けるのです。このことは図を見れば分かります。図にある4情報とは、住所、氏名、性別、生年月日です。ただし、4情報(基本4情報)の提供に際し、使われるキーは、これまでの住民票コードから個人番号に変わります(論文の⑤本人確認情報に個人番号を追加)。

 現在、国の行政機関等に対して、住民票コードを検索キーとして基本4情報の提供を行っているところ、個人番号を検索キーとして行うこととするものである。このことにより、機構は、国の行政機関等が個人番号カード等から個人番号を取得できない場合等に、個人番号を提供する役割を担うこととなる。

 要するに住基ネットは「番号制度を支える基盤」として、今後とも必要不可欠なシステムと位置づけられているのです。ですから、こうした意味では住基ネットは無駄にはなっていないと言えます。

 では、論文にある「現在、国の行政機関等に対して、住民票コードを検索キーとして基本4情報の提供」している件数はどれくらいなのでしょうか。
 総務省のサイトのページ「住基ネットはどのように役に立っているの?」に「地方公共団体情報システム機構における本人確認情報の提供状況に関する公告」として数字が掲載されています。

基本4情報の提供件数は、1年間に5億7800万件。今後、さらに増加へ

 これによれば、例えば平成26(2014)年8月から翌年7月までの1年間の提供件数(PDF)は、延べ5億7835万890件となっています。人口の5倍近い数字です。そのうちの大部分を占めるのは日本年金機構への提供で、約5億4千万件(93%)です。
 これは年金加入者、受給者の現況確認(住所異動や生死などの確認)を行うためです。国家公務員や地方公務員の共済組合、日本私立学校振興・共済事業団へも同様の事務を行うために提供されています。

 もちろん年金事務だけではありません。例えば「建設業法による監理技術者資格者証の交付に関する事務」のために建設業法第27条の19第1項に規定する指定資格者交付機関には、年間約19万件提供されています。

 また、住民が転出・転入する際に、住民票に記載された情報の転出地市町村から転入地市町村への提供にも使用されています。総務省は2014年度実績として約430万件としています。

 ※参考 総務省「住基ネットの利用状況の概要」(PDF)

 このように住基ネットは、“立派”に利用されてきた――住基ネットの是非は別にして現実的には――のです。使われていないというのは、誤解に過ぎません。

 もちろん基本4情報の提供は、年金事務での現況確認などが必要である限り、マイナンバー制度が始まっても終わりません。
 むしろ論文にあるように「国の行政機関等が個人番号カード等から個人番号を取得できない場合等に、個人番号を提供する役割を担う」わけですから件数は、さらに増えることになるでしょう。例えば、これまで住基ネットからの基本4情報の提供を受けることが出来なかった国税庁(税務署)も、マイナンバーの根拠法である番号法の制定にともなって、住民基本台帳法が改正されたことにより、提供を受けることが可能となっています。

■政府が利用拡大を目指している公的個人認証でも、住基ネットは必要不可欠

 また、公的個人認証の電子証明書の発行や失効管理にも住基ネットは使われます。上記の図にも、「連動」との文字が見られます(左下)。
 電子証明書は、これまで希望者についてのみ住基カードに収納されてきました。しかし、マイナンバー制度では、交付される全ての個人番号カードにあらかじめ収められており、民間事業者も使用可能とするなど、より広範な利活用が想定されています。
 住基ネットは、個人番号カードを利用した公的個人認証を続ける上でも、必要不可欠なのです。

※ 参考にどうぞ
 総務省作成資料(平成26年3月27日)「公的個人認証サービスの民間拡大について」(PDF)に収められている図「民間サイトでの公的個人認証サービスの利用イメージ」

352

■住基カードの普及が5%と低迷しているのは事実、しかし住基ネットが使われていないは誤解

 では、住基カードはどうでしょうか。総務省が示している「住民基本台帳カードの交付状況」(PDF)によると2015年3月末時点での累計交付枚数は約920万枚です。そのうち有効交付枚数は約710万枚と、人口のわずか5%程度です。利用は極めて低調です。

 「住基ネットは無駄だった」は、おそらくこの住基カードの普及具合を念頭に置いた感想なのでしょう。しかし、住基カードの普及がどれだけ低調であったとしても、住基ネットは使われていないは誤った認識であることは間違いありません。

 現在、政府は、この住基カードの低調ぶりを教訓に、マイナンバーの個人番号カードの多目的利用――例えば国家公務員の身分証に使う、クレジットカード・キャッシュカードの機能を付ける、健康保険証にするなど――を早急に進めようと非常に力を入れています。

 マイナンバー制度に反対するならば、住基ネットが果たして来た役割や、マイナンバー制度との関係などを正しく知ることが必要でしょう。一部に根強くある「住基ネットは使われないまま終了」といった誤った認識は、マイナンバー制度を中止し廃止させる運動を進めていく上で、一刻も早く正す必要があるのではないでしょうか。

2015年9月 4日 (金)

マイナンバー法案の参議院内閣委員会での可決に際しての附帯決議  なぜか生体認証の導入を求める

 マイナンバー法(番号法)の改正法案(個人情報の保護に関する法律及び行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の一部を改正する法律案)が、2015年9月3日に衆議院本会議で可決され、成立しましたが、その前の8月27日に参議院内閣委員会で同法案とともに、自民党、民主党、公明党などの賛成多数で附帯決議が行われています。なお反対したのは共産党と、生活の党と山本太郎となかまたちです。

 附帯決議の項目のうち、十、十一、十二、十五が番号法に関するものですが、十二の「個人番号カードの公的個人認証機能の利用時における本人認証方法について、生体認証の導入を含め、より安全かつ簡易な方法を検討すること。」は唐突な感じがします。なぜ、ここにわざわざ盛り込んだのでしょうか。不思議です。

 2015年8月27日に参議院内閣委員会が行った附帯決議は次の通り(強調は引用者)。

   http://www.sangiin.go.jp/japanese/gianjoho/ketsugi/189/f063_082701.pdf

個人情報の保護に関する法律及び行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議      

 政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。

一 個人情報の定義等を政令等で定めるに当たっては、国民に分かりやすいものとなるよう、消費者や事業者等多様な主体から広く丁寧に意見を聴取し、保護対象を可能な限り明確化する等の措置を講ずること。

二 匿名加工情報の規定の趣旨が個人情報の利活用を促進するものであることに鑑み、個人情報取扱事業者が匿名加工情報を作成する際に必要となる基準を個人情報保護委員会規則で定めるに当たっては、その趣旨について十分に配慮すること。

三 国境を越えた個人情報の移転は、合理的で安全なサービスの提供を可能にし、社会に役立つものであることを踏まえ、海外における個人情報の保護を図りつつ、個人情報の移転を不当に阻害しないよう必要な措置を講ずること。

四 第三者提供に係る記録の作成等の義務については、その目的と実効性を確保しつつ、事業者に過度な負担とならないよう十分に配慮すること。

五 情報通信技術の進展、事業者の事業規模、財政状況等に応じた影響等を考慮した必要な措置を講ずることが重要であることから、個人情報保護委員会の委員、専門委員及び事務局については、民間における個人情報の利活用の実務について十分な知見と経験を持つ者、消費者保護に精通する者等をバランスよく登用するとともに、情報システム、情報セキュリティ等に関する高い識見を有する人材についても確保すること。また、同委員会が十全にその権限を行使し、その機能を発揮することができる体制を確保するため、事務局職員の定員の確保、高度な専門性を有する人材に対する処遇の充実、職場環境の整備等に特に努めること。

六 我が国の個人情報の保護水準が国際的に十分なものであることを諸外国に積極的に周知し、相互理解を深めるよう努めること。

七 情報通信技術の進展により、漏えいした個人情報の拡散が容易になるなどの環境変化の中で、個人の権利利益侵害を未然に防ぐことが一層重要になっていることから、民間におけるプライバシーを扱うあらゆる側面で情報が適切に取り扱われる環境をあらかじめ作り込むという考え方( プライバシー・バイ・デザイン) に基づく取組を支援し、さらなる個人情報の適正な取扱いの確保を図ること。

八 情報セキュリティ対策が個人情報の保護の実効性の確保にとって重要であることから、個人情報取扱事業者等が講ずべき情報セキュリティ対策の在り方について検討し、必要な支援に努めること。

九 個人情報の漏えい等の防止その他の個人情報の安全管理が徹底されるよう、公的機関における個人情報の取扱いに係るセキュリティ環境の高度な監視を行う等システムの安全性を確保するとともに、情報セキュリティ対策を着実に実施するために必要かつ十分な人員・予算の継続的な確保その他必要な措置を講ずること。

十 平成二十七年五月に発生した日本年金機構の個人の年金情報流出事案により国民の不安が拡大したことに鑑み、日本年金機構のみならず国及び地方の行政機関、独立行政法人その他の個人情報を取り扱う公的機関において、個人情報を取り扱う業務に従事する者のI C T の知識とモラルの向上、法令・情報セキュリティポリシーの遵守の徹底を図るため、研修の実施など継続的な人材育成に必要な措置を講ずることにより、個人情報の保護に万全の内部統制を構築すること。また、特定個人情報を取り扱う公務に従事する者又は従事していた者について、守秘義務違反に対する厳罰化等の措置を検討すること。

十一 マイナンバー制度に係る地方公共団体のシステム整備及び情報セキュリティ対策の実施について、地方公共団体の財政負担並びに当該システム整備及び情報セキュリティ対策に従事する職員の業務負担を軽減するため、地方公共団体からの意見を十分に考慮し、必要な措置を検討すること。

十二 個人番号カードの公的個人認証機能の利用時における本人認証方法について、生体認証の導入を含め、より安全かつ簡易な方法を検討すること。

十三 高度サイバー攻撃が大きな脅威となっていること、サイバー攻撃の技術が日進月歩進化していることに鑑み、特に政府機関においてはサイバー攻撃の標的とされる蓋然性が高い業務領域を選定し、当該業務領域に係るリスク評価に基づく情報セキュリティ対策を徹底的に実施すること。併せて政府機関が統一的で効率的な運用を行えるよう体制を整備すること。

十四 ビッグデータ時代の科学技術研究及び産業界のイノベーションを先導する役割を果たすデータ分析官の育成を促進するため、専門教育組織の設置など、必要な基盤の整備に努めること。

十五 本法の施行後も継続的に教育、広報その他の活動を通じて、個人情報及び匿名加工情報の適正な取扱いの下での利活用の推進に関する国民の理解と信頼を深めるよう努めること。また、番号利用法の施行までに、マイナンバー制度の趣旨及び内容について国民に周知徹底を図り、その理解と協力が得られるよう、所要の措置を講ずるとともに、番号利用法の施行後も必要に応じ広報啓発に努めること。

右決議する。

2015年9月 2日 (水)

「共通番号もカードもいらない! 全国討論交流集会」(8/28・29)での黒田の報告「際限なく拡大するマイナンバー、カードの利活用」のレジュメ

 8月28日、29日に東京で「共通番号いらないネット」主催による「共通番号もカードもいらない! 全国討論交流集会」が開催された。

 集会1日目は、参議院議員会館内の会議室にて院内集会として開催された。黒田充は「際限なく拡大するマイナンバー、カードの利活用」と題して、15分の報告を行った。

 2日目は、豊島区民センターで開催され、黒田は、前日の報告の補足を行った。下記は、その際のレジュメ(1日目はこれの簡略版を使用)に若干の加筆を行ったものである。


際限なく拡大するマイナンバー、カードの利活用

1.マイナンバー制度利活用推進ロードマップ(案)

● 4月22日 自民党IT戦略特命委員会マイナンバー小委員会に平井たくや・自民党IT戦略特命委員会委員長が「マイナンバー制度利活用(平井プラン)」として提案

● 5月20日 IT総合戦略本部のマイナンバー等分科会に福田峰之・内閣府大臣補佐官が「マイナンバー制度利活用推進ロードマップ(案)」として提案

 ロードマップは「絵に描いた餅」なのか

参考 → 暴走するアベのマイナンバー 〜「カジノ入館」にまで!? 政府が描く、国民総背番号制の驚愕の“未来図”の正体

2.6月30日、3つの戦略を閣議決定

● 経済財政運営と改革の基本方針2015

● 日本再興戦略 改訂2015

● 世界最先端IT国家創造宣言 改訂

 すべて、マイナンバーと個人番号カードの利用拡大を盛り込む
 「ロードマップ(案)」と多くの部分で一致 → 「ロードマップ(案)」は「国の方針」に

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◇経済財政運営と改革の基本方針2015(骨太の方針2015)

 方針は、マイナンバーで税・社会保険料徴収の適正化を進める、要するに徴収(取り立て)の強化を図る考えを示す。
 金融資産の保有状況(預金残高?)と医療保険、介護保険の負担額を連動させることも。
 固定資産(土地・家屋)にもマイナンバーを紐付けし、税・社会保険料の徴収強化に役立てる。

参考 → マイナンバーで社会保障費の削減と税の徴収強化を ―骨太の方針2015

◇日本再興戦略 改訂2015

 戦略は、新たなビジネスモデルの創出に向け、マイナンバーの戸籍や旅券での利用を2019年に法案化するとしている。また、2017年7月以降の早期に個人番号カードを健康保険証に利用できるようにするとともに、キャッシュカードやクレジットカードとしての利用も検討するとある。
 医療分野における番号は、マイナンバーと紐付けし、2018年度から段階的運用を開始する。

参考 → マイナンバーの戸籍や旅券での利用や、個人番号カードのクレジットカードとしての利用も ―日本再興戦略 改訂2015

◇世界最先端IT国家創造宣言 改訂

 宣言は、戸籍事務、旅券事務、在外邦人の情報管理業務、証券分野等でのマイナンバーの利用の検討を進め、2019年通常国会をめどに必要な法制上の措置などを講ずるとしている。
 個人番号カードについて、2016年1月から国家公務員身分証とするとともに、 地方自治体などの職員証や民間企業の社員証等としての利用の検討を促すとしている。また、2017年度以降でのキャッシュカードやデビットカード、クレジットカードとしての利用について民間事業者と検討を進めるとともに、2017年7月以降早期に健康保険証として利用することを可能とするとある。
 2017年1月のマイナポータルの運用開始に合わせ、個人番号カードの公的個人認証機能を活用し、官民の証明書類の提出や引っ越し・死亡等に係るワンストップサービスなどを順次実現するとしている。

参考 → マイナンバーとカードの際限なき利用拡大を図る ――世界最先端IT国家創造宣言

3.「絵に描いた餅」では終わらない可能性

● 日経新聞「マイナンバー、職場で配布 カードの一括申請可能に」(8月20日付け)

総務省令の改正(案) 一括申請を可とする条件 ・・・ 法人なら何でもOK?

 法人(法人でない団体で代表者又は管理人の定めのあるものを含む。以下この号において同じ。)が当該法人の事務所、事業所その他これらに準ずるものにおいて二以上の交付申請者に係る交付申請書を取りまとめることができること。

 この規定に従えば、法人ならば、学校法人でも医療法人でも社会福祉法人でも宗教法人でも「一括申請」が出来るのではないか。また、取りまとめる対象について従業員との限定もない。児童・生徒・学生、患者、入所者、信者も可能なことになる。

 このような規定では、個人番号カードの一括申請は、際限なく広がってしまう。プライバシーの侵害や漏えいが起きる可能性が極めて大きくなるのではないか。またカードの交付申請が、法人によって関係者に強制されることをも招くのではないか

参考 → 日経新聞に「マイナンバー、職場で配布 カードの一括申請可能に」の記事が

● 毎日新聞「一部の学校で『カードを学生証として利用したい』」との要望があり、学校が学生分を一括申請することも検討している。」(8月21日付け)

 学校のエライ人「学生のみなさん。我が校は、マイナンバーのカードを学生証にしました。学生証は出席確認に必要ですので毎日必ず持って登校してください。でもカードの裏には個人番号が書いてありますから、人に見られないように注意してください」

 おそらく政府が想定しているのは、大学だと思われるが、もし高校や中学校、小学校までという話ならもう何をか言わんやである。

参考 → 「マイナンバーのカードを学生証に」だって! 冗談なの? バカなの?

● QRコードを使って、スマートフォンや、街角の証明写真機などから個人番号カード申請を可能にする総務省告示(案)のパブリックコメント(期間8/19~9/18)

 大日本印刷株式会社(DNP)が、2015年5月14日に自由民主党のIT戦略特命委員会マイナンバー利活用推進小委員会に「マイナンバー民間利活用アイデア」と題した資料を提出

参考 → DNPの自民党への提案がそのまま実現? マイナンバーカード、街角にある証明写真機からも申請OKに!

 どれも、これまでの「常識」では考えられないこと

4.暴走している「アベのマイナンバー」

 今、止めないと大変なことになる  「監視社会が訪れる」もしくは「税金の無駄に終わる」

 

【おまけ】マイナンバーの個人番号カードにまつわる「そんなアホな」

◎ 職場ぐるみの一括交付申請もOK 
◎ 街角の証明写真機で申請もOK ← 今ここ
◎ 民間企業の社員証にも使えます
◎ クレジットカードやキャッシュカードの機能も付けます
◎ 運転免許証、医師免許証にもなります
◎ 健康保険証としても使えます
◎ カジノ、オリンピック会場への入館もカードでOK

2015年9月 1日 (火)

市町村議員のみなさんによるマイナンバーの学習会での講演レジュメ(一部)

 先日、市町村議員のみなさんによるマイナンバーの学習会に、講師として呼ばれました。その際のレジュメの一部を掲載します。9月議会の参考になれば幸いです。
 ちょっと遅いかな。


問題だらけのマイナンバー制度と自治体

1から3 (略)

4 自治体とマイナンバー

4-1 マイナンバーは法定受託事務

自治体が拒否することは出来ない  住基ネットの時とは違う

裁量はほとんどなく、押し付け

国の準備が遅れていることのしわ寄せが自治体に

自治体も「被害者」   責める相手ではない、「現場の苦労」を聞くことが必要

4-2 重い財政負担

これまでに何にいくら使ったのか、これから何にいくら使うのか

システム改修  住基、税、福祉・・・

事業委託  通知カードの印刷・郵送、個人番号カードの申請受付・作成・交付・・・

人件費  臨時職員の雇用・・・

財源はどうなっているのか  自主財源、地方交付税措置、補助金

4-3 住民のプライバシー保護

マイナンバーとの紐付けはどこまで進んでいるのか  例えば固定資産

特定個人情報保護評価は進んでいるのか、間に合うのか

職員への研修はどうなっているのか  嘱託、アルバイト、派遣

委託先にも注意が必要

4-4 自治体による独自利用

独自利用には条例の制定が必要だが、そもそも

マイナンバーの独自利用は必要なのか   具体的なメリットはあるのか

個人番号カードの独自利用は必要なのか   持ち歩くことによる危険性の増大

4-5 住民への情報提供

多くの住民は、「制度」を知らない   広報が必要

当面の問題  番号通知が届かない人の存在

住民票住所と居所が異なる   DV、闇金等からの避難、家出などなど

総務省はようやく対処を始めたが

5 (略)

2015年8月19日 (水)

市町村の「マイナンバー解説」を比較しました ――大阪編 【作成中】

 番号通知まで2ヶ月足らずとなりましたが、各市町村はマイナンバーのことを住民にどう伝えているのでしょうか。
 各市町村の広報を比較するために、とりあえずマイナンバーの解説ページへのリンク集を作成してみました。ただし、まだ大阪府下だけです。

 まだ作業は途中ですが、ここまでの感想は「自治体の規模とは関係なく、酷いところは酷い」。それだけは、はっきりとわかりました。

※ 掲載情報は、あくまでも市町村名の右に記した「○○日現在」です。当然、各市町村とも更新をされるでしょうから、内容に相違が出て来ると思います。そこはご容赦ください。

※ 「サイトには他にも情報を載せている。お前が探せないだけだ」とのお叱りを関係者等のみなさまからいただくかも知れませんが、そうしたご指摘については「私が探せないものを、関係者でもない『一般の住民』が探せるはずはない」と応じたいと思います。あしからず。

※ DV等被害者などについて通知カードの送付先を変更する手続きが、8月24日から始まります。しかし、まだ案内が掲載されていない市町村がいくつもあります。24日には情報が掲載されるのでしょうか。チェックの要ありです。

政令指定都市

大阪市 2018/8/19現在

マイナンバー制度(社会保障・税番号制度)を紹介します」【行政部 IT統括課】

 特定個人情報保護評価書も含め色々と載せてありそれなりに詳しいのですが、全体に雑然とした印象です。情報をいくつかのページに分けて掲載すべきではないかと思います。特定個人情報保護評価書のダウンロードも出来ます。
 なお、このページから同じ大阪市のサイトにある「震災避難者、DV(配偶者暴力)・ストーカー・児童虐待等で避難されている方へ」【総務部総務課住民情報グループ】(8月19日現在、まだ情報は古いまま)には、なぜかリンクが張られていません。縦割り行政ですか?

堺市 2015/8/19現在

社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)」【社会保障・税番号制度準備室】

 「住民票の住所地で「通知カード」を受け取れない方へ」として、総務省の案内ページへのリンクが張られています。
 また、これとは別に「届出・証明」のところに「通知カードの送付について(マイナンバー制度)」【市民生活部戸籍住民課】のページもあり(ただし、上記の「社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)」のページからはリンクが張られていない!)、「やむを得ない理由により住民票の住所地で通知カードを受け取れない方は、居所に送付することも可能です」との案内がされています。ここからは「通知カードの送付先に係る居所情報登録申請書」(PDF)もダウンロードできるようになっています。
 大阪市よりも、はるかに親切です。市長の差がこんな所にも現れているのかも知れません。
 また、民間事業者向け説明会(8月26日)の開催案内もあります。

他に「マイナンバー制度(せいど)が はじまります (やさしい日本語)」【行政部社会保障・税番号制度準備室】、「特定個人情報保護評価について」【同】のページがあります。

豊能地域

能勢町 2015/8/19現在

マイナンバー(社会保障・税番号)制度について」【総務課人権総務係】

 ごく簡単な解説だけ。

豊能町 2015/8/19現在

社会保障・税番号制度について」【秘書政策課】

 ごく簡単な解説だけですが、「やむを得ない理由により住民票の住所地で受け取ることができない場合」として総務省のリーフの画像が貼り付けてあるだけ、まだマシかも。

池田市 2015/8/19現在

社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)について」【政策推進課】

 「民間事業者のみなさまへ」という項目があり、経団連へのリンクが親切に張られています。一方、DV等被害者への通知カード送付先変更の案内はありません。

他に「マイナンバー制度に係る特定個人情報保護評価について」【広報広聴課】のページもあります。

箕面市 2015/8/19現在

マイナンバー制度について」【総務部総務室】

 ごく簡単な解説だけですが、別に「マイナンバーの通知カードを、住民票に記載された住所で受け取ることができないかたへ」【総務部総務室】のページが設けられています。手続きなどについてかなり詳しく書かれており、申請書様式(Word形式ファイル)のダウンロードもできるようになっています。親切ですね。

特定個人情報保護評価について」【総務部総務室】

 制度の解説があり、評価書がダウンロードできます。

マイナンバー制度導入のための準備」【総務部総務室】

 総務部総務室による「社会保障・税番号制度システム整備事業」に関する説明です。マイナンバー制度は法定受託事務にもかかわらず、1億1千万円の事業費のうち、6割強が市の持ち出しとなっているようです。こうした情報は他市町村もドンドン出していただきたいですね。

事業名
 社会保障・税番号制度システム整備事業

事業概要
 平成27年10月から始まる社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)の導入のために、関係システムの改修を行います。

事業実施に必要な経費(当初予算)
 110,427千円 (前年度 0千円)

箕面市の負担額(一般財源)
 69,726千円 (前年度 0千円)

国・府の補助金(国庫支出金及び府支出金)
 40,701千円 (前年度 0千円)

豊中市 2015/8/19現在 ※指摘を受け修正

社会保障・税番号(マイナンバー)制度>制度の概要」【情報政策課】

内容はごく簡単なものです。

マイナンバーの通知カードを住民票の住所地に送付します」【市民課市民窓口係】

 「やむを得ない理由により住民票の住所地で通知カードを受け取ることができない場合は、居所情報登録申請書および必要書類を住民票のある市区町村に持参または郵送してください」とあり、申請書がダウンロードできるようになっています。
 ただし、総務省が例示している東日本大震災による被災者、DV・ストーカー行為・児童虐待等の被害者、一人暮らしで長期間医療機関・施設に入院・入所されている方でといった記述は見あたりません。「やむを得ない理由」を市の方で勝手に限定しない、出来るだけ広くという意図なのでしょうか。
 なお上記の「制度の概要」から、このページへのリンクは張られていないようです。

別に「特定個人情報保護評価」【情報政策課】と「マイナンバー制度(事業者の方へ)」【同】のページがあります。

 「マイナンバー制度(事業者の方へ)」は情報がうまくコンパクトにまとめられています。他市の事業者の方も参考になると思います。

三島地域

茨木市 

高槻市 

島本町 

吹田市 

摂津市 

北河内地域

枚方市 2015/8/23現在

社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)について」【行政改革部】

 制度が詳しく書かれています。特定個人情報保護評価についての解説があり評価書がダウンロードできます。

通知カードが届きます」【市民室】

 通知カードの案内です。「DV等被害者の方へ」という項目があり「DV等支援措置」が案内されています。

東日本大震災による被災者、DV等被害者、長期入院・入所が見込まれる方へ」【市民室】

 手続きの解説があり、申請書とチラシがダウンロードできます。

交野市 2015/8/23現在

社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)のご案内」【市民課】

 大まかな制度解説です。
 通知カードの説明のところから別ページの「住民票の住所地以外の居所にお住まいのみなさまへ」へ張られており、申請書とリーフレットかダウンロードできるようになっています。
 また「各種証明書のコンビニ交付を開始します」のページが別に作られています。交野市は、2016年2月から個人番号カードによる「住民票や印鑑証明書など各種証明書のコンビニ交付サービスの導入を予定」しているようです。

社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)について」【政策企画課】

 上記のページとは別のページです(お互いにリンクは張られていない)。内容は簡単な解説です。

特定個人情報保護評価」【総務課】

 評価書がダウンロードできます。交野市は比較的小さな市役所ですが、縦割りがきついのかも知れません。

寝屋川市 2015/8/23現在

社会保障・税番号制度」【企画政策課】

 目次のページです。たくさんページが作られ、それぞれ色々と書かれているのですが、そのわりには、DV等被害者への通知カード送付先変更の案内が見あたらないのは不思議です。

『社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)』とは」 ・・・ 簡単な解説ページです。事業者向けには「事業者の皆様へ」という別のページが作られています。こちらの方が、はるかに詳しく書かれています。どうしてなのでしょう。

マイナンバー制度のメリット」 ・・・ こちらも簡単なものです。

よくある質問」 ・・・ 項目数が多く詳しいものとなっています。

本市の取組」【企画政策課】

庁内体制の整備」 ・・・ 「寝屋川市社会保障・税番号制度推進委員会の設置」のことが書かれています。

マイナンバー制度導入に向けた取組」 ・・・ 「特定個人情報保護評価の実施」「マイナンバー制度導入に向けたシステムの改修等」などについて書かれています。

特定個人情報保護評価」【総務課】

 評価書がダウンロードできますが、まだ「住民基本台帳に関する事務」だけです。

番号法が定める事務以外の事務への個人番号の利用、情報連携、提供(独自利用等)』に対する意見募集の結果」【企画政策課】

 独自利用に関する意見の募集結果です。意見募集時の資料や、意見に対する市の考えなどがダウンロードできます。寝屋川市は11の事務で独自利用を考えているようです[(参考資料2)条例制定当初に規定する独自利用予定事務一覧) ]。

守口市 2015/8/23現在

マイナンバー制度」【企画課】

 国が提供している画像と資料(PDF)がいっぱいですが、特定個人情報保護評価に関する情報は見あたりません。また、下記のページへのリンクは見あたりません。

平成27年10月5日からマイナンバー制度がスタートします」【総合窓口課】

 通知カード・個人番号カード申請書(見本)の大きな画像が貼ってあります。送付先変更の案内と申請書のダウンロードができます。

門真市 2015/8/23現在

社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)」【企画課】

 制度解説のページです。「やむを得ない理由により住所地においてマイナンバーが記載された通知カードを受け取ることができない人へ」のページにリンクが張られています。

特定個人情報保護評価」【企画課】

 制度の簡単な解説です。評価書のダウンロードが出来ます。

やむを得ない理由により住所地においてマイナンバーが記載された通知カードを受け取ることができない人へ」【市民課】

 申請書、リーフレットなどがダウンロードできます。

四條畷市 2015/8/23現在

社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)について」【市民課】

 ビックリするほど中味のないページです。同じ市民課なのに、下記のページへのリンクがありません。

住民票の住所地以外の居所にお住いのみなさまへ」【市民課】

 制度概要や申請書などがダウンロードできます。

大東市 2015/8/23現在

中河内地域

東大阪市 2015/8/23現在

社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)」【経営企画部企画室】

 簡単な解説と国のサイトへのリンクがあるだけというお粗末さ。
 「やむを得ない理由により住所地で通知カードを受け取ることができない方は、住所地の市区町村に申請を行うことで、現在お住まいの場所(居所)で通知カードを受け取ることができます」とあるがこれ以上の説明はなく、申請書もない。

八尾市 2015/8/23現在

社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)

下記の各ページへの目次になっています。

社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)」【行政改革課】 ・・・ かなり詳しく書かれています。特定個人情報保護評価についても解説があり、評価書のダウンロードも出来ます。

民間事業者の方へ【社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)】」【行政改革課】 ・・・ 民間事業者向けの解説です

マイナンバー(個人番号)を通知します」【人権文化ふれあい部市民課】 ・・・ 住所異動の案内とともに、「やむを得ない理由により住民票の住所地で「通知カード」を受け取れない方は、事前に実際にお住まいの居所を登録することで、『通知カード』を居所に送付することが可能です」として下記のページへのリンクが張られています。親切でわかりやすいです。

東日本大震災による被災者、 DV・ストーカー行為等・児童虐待等の被害者、 一人暮らしで長期間医療機関・施設に入院・入所されている方へ」【人権文化ふれあい部市民課】 ・・・ 解説とともに、居所登録申請書やリーフレットがダウンロードできるようになっています。

柏原市 2015/8/23現在

社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)」【市民課】

 「(注意)住民票の住所地以外でお住まいのみなさまへ、居書情報登録申請をお願いいたします!!」として、申請方法や申請書がダウンロードできるようになっています。DV等の被害者などとは書かれていません。「理由は問わず」的で良いですね。あと「居書」の誤字も面白い。
 ここに書かれている制度解説は簡単なものですが、これとは別に下記のような4つのページが作られています。

個人番号カード等のお知らせ」 ・・・ 個人番号カード、通知カード、電子証明書の解説があります。電子証明書まで書いてあるのは珍しいですね。

『個人番号カード』への電子証明書の発行」 ・・・ ちょっと意味がわかりにくいページですが、住基カードに公的個人認証の電子証明書を入れている人への案内です。

『住民基本台帳カード』への電子証明書発行の終了」 ・・・ 上記のページと内容が少しかぶっていますが、公的個人認証の電子証明書の今後の扱いに関する案内です。柏原市は公的個人認証に力を入れているようです。

マイナンバーコールセンターの設置について(お知らせ)」 ・・・ 国が行っているコールセンターの案内です。

【特定個人情報保護評価書】の公表について(マイナンバー制度)」【企画調整課】

 特定個人情報保護評価の解説です。評価書のダウンロードも出来ます。

泉北地域

和泉市 2015/8/21現在

社会保障・税番号(マイナンバー)制度が始まります」【政策企画室】

 簡単な説明だけです。DV等被害者への通知カード送付先変更の案内はありません。

マイナンバー制度導入活用検討本部を立ち上げ

 ニュースリリースの中にあるページだが、日付が書いていないのでいつのニュースか不明。
 「『和泉市社会保障・税番号制度導入活用検討本部』を設置し、11月28日木曜日、市役所内で第1回目の会議を開催」、「若手職員中心の『アイデアソン』会議体を設け、従来からの職員提案制度も活用しながら、市民目線から市民サービスの向上に向けた検討や、業務の効率化に取り組む予定である」などと書かれています。
 なお、アイデイアソンは「特定のテーマについてグループ単位でアイデアを出し合い、それをまとめていく形式のイベント。アイデア(Idea)とマラソン(Marathon) を合わせた造語」(コトバンク)だそうです。
 2015/8/23現在閲覧できず、削除? 何か都合の悪いことでも書かれていたのか?

高石市 2015/8/21現在

検索窓に「マイナンバー」「番号制度」を入れ検索したが、何もヒットしない。どこかに情報があるのかも知れないが、今のところ不明。因みに「マイナンバー」で検索してヒットしたのは「ご当地ナンバープレートの交付開始!」のページのみでした。

泉大津市 2015/8/21現在

社会保障・税番号制度」【総務部総務課】

 ごく簡単な解説だけです。特定個人情報保護評価書の公表は行われていますが、DV等被害者への通知カード送付先変更の案内はありません。

忠岡町 2015/8/21現在

検索窓に「マイナンバー」「番号制度」を入れ検索しましたが、何もヒットしません。どこかに情報があるのかも知れませんが、今のところ不明。

泉南地域

岸和田市 2015/8/21現在

マイナンバー制度が始まります。」【行政改革課】

 制度の詳細が書かれたページへの入口となっており、全体としてわかりやすく作られています。

【マイナンバー制度】市民説明会を開催しました。」【行政改革課】 ・・・ 8月初旬に、市内6ヶ所で説明会をしたようです。その際に使った広報物がダウンロードできるようになっています。

10月から通知カードが届きます」【市民課】 ・・・ 詳しい解説とともに、「やむを得ない理由により住民票の住所地で通知カードを受け取ることができない方へ」として「居所情報登録申請書」などのダウンロードが出来るようになっています。

不審な電話などにご注意ください。」【行政改革課】 ・・・ 「マイナンバー制度についてわからないことがありませんか」などと言って不審な電話がかかってきた場合の注意が書かれています。

【マイナンバー制度】事業者向け説明会を開催しました。」【行政改革課】 ・・・ 7月に説明会をしたようです。また、これとは別に商工会議所による説明会の案内がされています。

特定個人情報保護評価について」【情報政策課】 ・・・ 岸和田市の行った特定個人情報保護評価書は、特定個人情報保護委員会のサイトで「評価実施機関名を『岸和田市』で検索してください」としています。他の情報の充実具合と比べるとちょっと残念です。

検索で「(仮称)岸和田市行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例(骨子案)」(PDF)というものがヒットしました。

 岸和田市は、マイナンバーの独自利用を行うための条例を制定するようです。

①独自利用事務について

独自利用予定事務

・「岸和田市老人医療費の助成に関する条例による医療費の一部を助成する事務」

・「岸和田市身体障害者及び知的障害者の医療費の助成に関する条例による医療費の一
部を助成する事務」

・「岸和田市ひとり親家庭の医療費の助成に関する条例による医療費の一部を助成する
事務」

・「岸和田市子どもの医療費の助成に関する条例による医療費の一部を助成する事務」

独自に利用する予定の特定個人情報

・地方税関係情報

②庁内連携について

 番号法では国の行政機関や地方公共団体との間での特定個人情報の授受については規定されていますが、市の同一機関内での特定個人情報の授受については条例で規定する必要があります。

貝塚市 2015/8/21現在

マイナンバー制度(社会保障・税番号制度)」【政策推進課】

 国の解説ページへのリンクが中心の簡単なページですが、「やむを得ない理由により住民票の住所地で通知カードを受け取ることができないかたへ」として「居所情報登録申請書」などのダウンロードが出来るようになっています。また、貝塚市の特定個人情報保護評価書もダウンロードできます。

熊取町 2015/8/21現在

 マイナンバー制度の解説ページのようなものは見あたりません。

居所情報の登録申請について(マイナンバー制度に関するお知らせ)」【住民課】

 Word形式ファィルの「居所情報登録申請書」のダウンロードができるようになっています。

社会保障・税番号制度による特定個人情報保護評価」【広報公聴課】 

 熊取町の特定個人情報保護評価書もダウンロードできます。

泉佐野市 2015/8/22現在

社会保障・税番号(マイナンバー)制度が始まります」【政策推進課】

 極めて簡単な説明だけです。「特定個人情報保護評価」【政策推進課】については別にページがありますが、特定個人情報保護評価書は、特定個人情報保護委員会のサイトで検索をとなっています。

マイナンバー通知と個人番号カードについて」【市民課】

 「やむを得ない理由により住民票の住所地で通知を受け取ることが出来ない方は、『居所情報登録申請書』を」との説明があり、申請書のダウンロードも出来るようになっています。ただし、上記の解説ページからはリンクが張られていません。前者は政策推進課の、後者は市民課のページ。縦割り行政ということなのでしょうか。

田尻町 2015/8/22現在

社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)」【企画人権課】

 ごく簡単な説明だけですが、他の市町村ではあまり見かけない通知カード(見本)画像がなぜか掲載されています。

泉南市 2015/8/22現在

マイナンバー(社会保障・税番号)制度のお知らせ」【政策推進課】

 冒頭に当該記事へのリンクの付いた目次を作ってあるのは親切ですね。「今のお住まいと、住民票の住所が異なる方は、いますぐ住民票の異動をお願いします(居所登録)(詳しくはコチラ)」の文字も目立つようにもしてあります。もちろん「居所情報登録申請書」もダウンロードできます。
 泉南市も田尻町と同様に通知カード(見本)画像が掲載されています。
 リンクが張られた別ページの「特定個人情報保護評価」【政策推進課】からは、評価書もダウンロードできます。

個人情報保護条例の一部改正(素案)についての意見を募集します」【総務課】

 マイナンバー制度に伴う個人情報保護条例の改正についての意見募集が8月17日まで行われていたようです。「個人情報保護条例新旧対照表逐条説明」と「資料個人情報マイナンバー」がダウンロードできます。

阪南市 2015/8/22現在

社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)」【総務部みらい戦略室】

 目次ページです。ここから制度案内などのページへ飛べるようになっています。それぞれの内容は簡単なものですが、目次を作って見やすくしてあるのは評価できます。
 「【マイナンバー】やむを得ない理由により住民票の住所地で通知カードを受け取ることができない方」からは、「居所情報登録申請書」がダウンロードできます。

岬町 2015/8/22現在

マイナンバー制度(社会保障・税番号制度)」【まちづくり戦略室地方創生企画政策担当】

 簡単な制度解説だけですが、特定個人情報保護評価書がダウンロードできるようになっています。「事業所の方へ」のページもあります。

通知カード送付時の居所情報登録について」【住民生活課】

 「居所情報登録申請書」やリーフレットなどがダウンロードできるようになっていますが、上記の制度解説のページからはリンクが張られていません。

南河内地域

松原市 2015/8/22現在

社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)について」【企画政策課】

 簡単な制度解説だけです。DV等被害者に対する「居所情報の登録について」の項目は設けてあるのですが、申請書のダウンロードは出来ません。張られている総務省へのリンク(残念ながら文字の強調などがなされておらずたいへんわかりづらい)をクリックする必要があります。

特定個人情報保護評価」【企画政策課】

 制度の解説が書かれています。特定個人情報保護評価書もダウンロードできます。

羽曳野市 2015/08/23現在

マイナンバー制度」【情報政策課】

 正直言ってここまでやる気のないページは初めてです。情報政策課が発信元だそうです。素晴らしい情報「発信」です。

藤井寺市 2015/08/23現在

社会保障・税番号(マイナンバー)制度」【政策推進課】

 下記の各ページへの目次になっています。

社会保障・税番号(マイナンバー)制度について」【政策推進課】 ・・・ 制度の解説です。それなりに詳しいのですが、「住民票の住所と異なるところにお住まいの方はご注意ください」のところから、下記の「通知カードの送付先に係る居所情報登録申請について」のページへのリンクが張られていないのは画竜点睛を欠くです。「ページ右のインデックスにリンクがあるからいいでしょ」ならちと不親切。

通知カードの送付先に係る居所情報登録申請について」【市民課】 ・・・ 「居所情報登録申請書」などがダウンロードできます。また上記の「社会保障・税番号(マイナンバー)制度について」にもリンクが張られています。

特定個人情報保護評価 」【政策推進】 ・・・ 制度の解説が書かれています。特定個人情報保護評価書もダウンロードできます。

太子町 2015/08/23現在

マイナンバー制度

 下記の各ページへの目次になっています。

社会保障・税番号(マイナンバー)制度 」【総務室総務政策グループ】 ・・・ 制度のことがかなり詳しく書かれています。残念なのは、特定個人情報保護評価については、太子町の評価書を見る場合は、特定個人情報保護委員会のサイトで「評価実施機関名に大阪府南河内郡太子町長と入力してください」とあることです。「太子町長」は「太子町」の間違いですね。

通知カード・個人番号カード」【住民室住民人権グループ】 ・・・ 「やむをえない理由で住民票の異動ができない場合は、住民票のある市町村の窓口までご相談ください」のところから、下記の「マイナンバーの通知を住民票の住所地で受け取ることができないときは」のページへのリンクが張られていないのが残念です。「ページ右のインデックスにリンクがあるからいいでしょ」ならちと不親切。

マイナンバーの通知を住民票の住所地で受け取ることができないときは」【住民室住民人権グループ】  ・・・ 「居所情報登録申請書」などがダウンロードできます。

河南町 2015/08/23現在

マイナンバー(社会保障・税番号)制度について」【総務課】

 まあまあ詳しく書かれているのですが、DV等被害者に対する「居所情報の登録」の案内はありません。

特定個人情報保護評価について」【総務課】

 評価書を見る場合は、特定個人情報保護委員会のサイトで検索する必要があります。

千早赤阪村 2015/08/23現在

社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)」【総務課】

 結構詳しく書かれています。仕事の質は、「村だから」「町だから」「市だから」はあまり関係ないようです。残念なのは、特定個人情報保護評価の解説はあるものの評価書が見あたらないことと、下記の「マイナンバー(個人番号)通知カードの送付先に係る居所情報の登録について」へのリンクがないことです。

マイナンバー(個人番号)通知カードの送付先に係る居所情報の登録について」【住民課】

 「居所情報登録申請書」などがダウンロードできます。

富田林市 2015/08/23現在

社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)について」【政策推進課】

 まあまあ書いてはありますが、DV等被害者に対する「居所情報の登録」に関する情報はありません。

特定個人情報保護評価について」【政策推進課】

 制度の解説が書かれています。特定個人情報保護評価書もダウンロードできます。まだ「住民基本台帳に関する事務」だけですが。

大阪狭山市 2015/08/23現在

社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)がはじまります」【政策調整室企画グループ】

 まあまあ書いてはありますが、DV等被害者に対する「居所情報の登録」に関する情報はありません。

社会保障・税番号制度による特定個人情報保護評価」【総務部庶務グループ】

 制度の解説が書かれています。特定個人情報保護評価書もダウンロードできます。

河内長野市 2015/08/23現在

マイナンバー制度について」【行政改革課】

 まあまあ書いてはあります。「やむを得ない理由により住民票の住所地で「通知カード」を受け取れない方は、居所に送付することも可能です。居所情報の登録をお願いします」として、「居所情報登録申請書」などもダウンロードできるようになっています。
 特定個人情報保護評価書もダウンロードできます。ただし、まだ「住民基本台帳に関する事務」だけです。

2015年6月30日 (火)

マイナンバーは私たちに何をもたらすのか(講演用レジュメ)

 マイナンバー制度に関する講演用の標準的なレジュメを作成しましたので、公開します。


マイナンバーは私たちに何をもたらすのか

    黒田 充 自治体情報政策研究所代表

0 始めに

マイナンバー制度の何が問題か

「個人情報が漏れると困る」「個人情報が政府に全部筒抜けになる」・・・・・・

1 マイナンバー制度の概要

1-1 マイナンバーの根拠法

番号法(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律)

2013年5月の国会で自・公・民・み・維などの賛成多数で成立

1-2 番号通知

10月5日時点での住民登録(住民票)に基づき個人番号を、商業登記・法人登記などに基づき法人番号を、それぞれ付番

個人番号  12桁の番号  生涯不変、変更は市町村長が認めた場合のみ

対象は、住民登録(住民票)のある全ての国民・特別永住者、中・長期在留外国人

10月以降に、番号の記載された通知カードを市町村から簡易書留(1世帯に1通)で交付

法人番号  13桁の番号  秘密ではなく、インターネットを通じて公表を予定

対象は、国の行政機関、地方自治体、設立登記のある法人、税務署に開業届を行った法人等

10月以降に、国税庁長官から書面により通知

1-3 番号の利用

来年1月から番号の利用を開始

国の行政機関、市町村、日本年金機構、健康保険組合等の持っている個人情報にマイナンバーを紐付け(リンク)し、マイナンバーで名寄せ(データマッチング)する

始まりはゆっくり、全てが一度にスタートするわけではない

1-4 マイナンバーカード

個人番号カード  写真付きICカード、来年1月から市町村が希望者に交付

申請用紙は通知カードともに送られてくる

国民には、個人番号を告げる義務、証明する義務

事業者には、従業員等の個人番号を聞く義務、安全に保管する義務

個人番号カードの市町村による独自利用や民間利用も可能

市町村:地域通貨、図書館カードなど  民間 :本人確認(身分証明)

個人番号カードの矛盾

個人番号が他人に知られないように ⇔ 個人番号が書かれたカードを日常的に利用

1-5 マイナポータル

情報提供等記録開示システム(2017年1月~)

「自己のマイナンバーに係る個人情報」についてのアクセス記録の確認

行政機関等が保有する「自己のマイナンバーに係る個人情報」の確認

行政機関等からのお知らせの確認

1-6 使わないという選択肢

あなたはマイナンバー(カード)を使いますか

税    源泉徴収票、年末調整、確定申告税務署等に提出する書類への記載

社会保障 年金、医療、介護、生活保護、児童手当などの手続の際に、番号を告知

番号を書かない、言わないとどうなる?

雇用や社会保障、住民サービスからの排除も

番号告知をしない従業員がいたら・・・

2 マイナンバーの目的は何か

政府は「役所にある住民情報をより正確かつ効率的に活用できるようになる」というが

利用分野は、税、社会保障、災害対策など

本当の狙いは、目的は?

2-1 社会保障費の削減

「真に手を差し伸べるべき人」を選ぶ

出発点は小泉政権での社会保障番号の検討

所得や資産による給付制限

例えば  生活保護での資産や親族の調査に活用、社会保障の給付額に上限

     さらには、原因(メタボなど)による医療給付に制限

2-2 徴税強化

狙われているのは高所得者ではなく低所得者

扶養家族の所得、給与所得者の副業、子どものアルバイト

資産(預貯金、不動産)の把握

ただし、海外資産、海外取引の把握は困難

その一方、金持ちへの優遇策も ・・・ 金融商品(株、信託)への投資に損益通算の拡大

2-3 治安・テロ対策  戦争の出来る国

危惧されるのは「徴兵」ではなく、「徴用」

誰をどこに配置し何をさせるか  戦争は兵隊だけでは出来ない

2-4 IT公共事業としての側面も

マイナンバー特需は3兆円とも!

では、その「金」はどこから?  マイナンバーシステムの海外輸出も?

2-5 経済界からは「民間も利用したい」の声

プロファイリングを活用したビジネス

マイナンバーを使って個人情報を集め、コンピュータ上に、個人を仮想的に作り出す

シミュレーション、リスク管理、選別、等級化  「カモ」は誰か、危ないのは誰か

3 利用範囲は確実に広がっていく

3-1 番号法改正案

現在、国会で審議中の番号法改正案

預貯金の口座、特定健診、予防接種の履歴などに利用範囲を拡大

3-2 さらなる拡大は?

マイナンバー制度利活用推進ロードマップ(案)

IT総合戦略本部マイナンバー等分科会(5月20日)への福田内閣府大臣補佐官提出資料

 参考→首相官邸サイト https://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/senmon_bunka/number/dai9/gijisidai.html

経済財政諮問会議「経済財政運営と改革の基本方針2015」 6月30日に閣議決定

 参考→内閣府サイト http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/2015/decision0630.html

 マイナンバー制度の活用等により税・社会保険料徴収の適正化を進める

 医療保険、介護保険ともに、マイナンバーを活用すること等により、金融資産等の保有状況を考慮に入れた負担を求める仕組みについて、実施上の課題を整理しつつ、検討する

 マイナンバー制度を活用して徴税コストの削減を図るとともに、担税力を適切に捕捉するため、金融及び固定資産情報(登記及び税情報を含む。)と所得情報をマッチングする等、マイナンバーをキーとした仕組みを早急に整備するとともに、税・社会保険料徴収の適正化を進める

産業競争力会議「『日本再興戦略』改訂2015」 6月30日に閣議決定

 参考→首相官邸サイト http://www.kantei.go.jp/jp/headline/seicho_senryaku2013.html#c16

 マイナンバー利活用範囲の拡大、個人番号カードの普及・利活用の促進、個人番号カードによる公的資格確認、マイナポータルを活用したワンストップサービスの提供、個人番号カード及び法人番号を活用した官民の政府調達事務の効率化、年金・税分野での利便性の高い電子行政サービスの提供・年金保険料の徴収強化・行政効率化、マイナンバー制度のインフラを活用した医療等分野における番号制度の導入

IT総合戦略本部「世界最先端IT国家創造宣言 改訂」 6月30日に閣議決定

 参考→首相官邸サイト https://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/decision.html

 マイナンバー制度は、今後、様々な場面や分野においてIT利活用促進に係る重要な基盤となるインフラを提供し、国民生活の安全・安心・公平・豊かさを実現するものである

 マイナンバー利活用範囲の拡大  戸籍事務、旅券事務は2019年通常国会をめどに法制化

 個人番号カードの普及・利活用の促進

 2016年1月に国家公務員身分証に。自治体等の職員証や民間企業の社員証等としての利用検討。2017年度以降、キャッシュカードやデビットカード、クレジットカードとしての利用などを民間事業者と検討。2017年7月以降早期に医療保険のオンライン資格確認システムを整備し健康保険証として利用を可能に

 マイナポータルの構築・利活用。個人番号カード及び法人番号を活用した官民の政府調達事務の効率化。法人番号の利活用推進

 マイナンバー制度のインフラを活用したオンライン資格確認の基盤を活用して、医療等分野に用いる番号を早期に導入する

3-3 利用拡大による情報流出の危険性の増大

日本年金機構からの個人情報の流出事件 125万件、101万人分?

同じ番号を多用することによる「芋づる式漏えい」の危険性

流出は防げるのか、流出するとどうなる

罰則の限界、セキュリティ(ハード、ソフト、人)の限界

回収は不可能、回復も不可能 → 次なる犯罪の標的に

しかし、「流出だけ」が問題ではない

4 マイナンバー制度の本質とは何か

4-1 マイナンバーは国民総背番号?

国民総背番号制度とは何か

①番号が、国等の行政機関によって、全国民に重複することのなく、漏れなく付けられている

②番号は、国等の行政機関によって、一元的に管理され、番号だけで個人を正確に特定できる

③番号は、国等の行政機関などにおいて、多目的に利用されている

④番号をキーにして、国民の個人情報を集約する、いわゆる名寄せができる

マイナンバーはこれらの要件を全て満たしている

4-2 マイナンバーとはいかなるシステムか

マイナンバー(国民総背番号)制度は、推進者の意図がどうであれ、日本の監視社会化をより一層進めることになる

①個人を特定するためのシステム

②プロファイリングのシステム

③分類・選別・等級化のシステム

④排除のシステム

5 では、どうする?

5-1 マイナンバーは、どのような社会をもたらすのか

「個人情報が漏れたら困る、恐い」の話だけではダメ

政府・財界の目的、マイナンバー制度の本質を踏まえた批判が必要

「法律にはそこまで書いていない」「政府はそんな説明していない」では『甘すぎる』

推進者の想定を超えて広がっていく可能性が大きい

政界・官僚・財界の思惑はバラバラ、「こんな便利なものは使わないと損」

想像力をたくましくすることが必要  このままでは日本の社会が激変する可能性

5-2 マイナンバーは、憲法違反

そもそも、マイナンバー制度(国民総背番号制度)は憲法違反

基本的人権(自己情報コントロール権)、生存権の侵害

5-3 取りあえず延期、そして中止・廃止へ

多くの国民は、よく知らない。一方で、延期の声も驚くほど多い

政治に関するFNN世論調査  先送りすべきだと思う 68.4%

準備が整いそうにない  多くの企業、特に中小・零細、さらに市町村も?

朝日新聞(2015/6/4)「マイナンバー、間に合う? 企業など『準備まだ』8割超」

取りあえず延期、そして中止・廃止への全国的な運動が必要不可欠

本当の狙いや、問題点を知り、知らせる

補足(1)「先進国には番号制度がある」のウソ

先進7ヶ国の中には、マイナンバーのような制度を採用している国は、まだない

イギリス:国民の反対で共通番号は挫折、ドイツ:税務に限定、フランス:社会保障に限定

アメリカ、カナダ:社会保障番号が様々な官民の分野で利用ただし取得は任意

イタリア:生涯不変ではない

補足(2)番号が届かない人たち

通知が届かない    住民票の住所と実際に住んでいる場所が違う人たち

番号が付番されない  戸籍はあるが住民票のない人たち 50~100万人?

2015年5月26日 (火)

マイナンバー制度って何? 何が問題なの? ―大阪・松原での講演レジュメ

Photo001

  2015年5月24日に「みんなが主人公 松原市民の会」が主催した学習会で、黒田充が行った講演のレジュメです。

1 はじめに

根拠法は番号法(2013年5月の国会で自・公・民・み・維などの賛成多数で成立)

今年の10月からマイナンバー(個人番号)を通知、企業等には法人番号を

 10月5日に12桁の番号を付番  生涯不変、変更は市町村長が認めた場合のみ

 対象は、住民登録(住民票)のある全ての国民・特別永住者、中・長期在留外国人

 番号の記載された通知カードを市町村から簡易書留(1世帯に1通)で交付

来年1月から番号の利用を開始

 国の行政機関、市町村、日本年金機構、健康保険組合等の持っている個人情報にマイナンバーを紐付け(リンク)し、マイナンバーで名寄せ(データマッチング)する

 始まりはゆっくり、全てが一度にではない

2 あなたはマイナンバーを使いますか

税 ― 源泉徴収票、年末調整、確定申告税務署等に提出する書類への記載

社会保障 ― 年金、医療、介護、生活保護、児童手当などの手続の際に、番号を告知

番号を書かない、言わないとどうなる?  雇用や社会保障、住民サービスからの排除も

3 個人番号カードは何のため

個人番号カード  写真付きICカード、来年1月から市町村が希望者に交付

申請用紙は通知カードともに送られてくる

国民には、個人番号を告げる義務、証明する義務

事業者には、従業員等の個人番号を聞く義務、安全に保管する義務

個人番号カードの市町村による独自利用や民間利用も可能

市町村:地域通貨、図書館カードなど  民間:本人確認(身分証明)

将来的には、健康保険証の代わりにも

自民党(5/20) 2016年3月末に1000万枚、2019年3月末に8700万枚の普及を目指す

個人番号カードの矛盾

個人番号が他人に知られないように ⇔ 個人番号が書かれたカードを日常的に利用

4 番号制度は何のため

政府は「役所にある住民情報をより正確かつ効率的に活用できるようになる」というけれど

利用分野は、税、社会保障、災害対策など

本当の目的は

①社会保障費の削減  「真に手を差し伸べるべき人」を選ぶ

出発点は小泉政権での社会保障番号の検討

所得や資産による給付制限

例えば

 生活保護での資産や親族の調査に活用、社会保障の給付額に上限

 さらには、原因(メタボなど)による医療給付に制限

②徴税強化  狙われているのは高所得者ではなく低所得者

扶養家族の所得、給与所得者の副業、子どものアルバイト

資産(預貯金、不動産)の把握

ただし、海外資産、海外取引の把握は困難

一方で金持ちへの優遇 ・・・ 金融商品(株、信託)への投資に損益通算の拡大

③そして、治安・テロ対策  戦争の出来る国

危惧されるのは「徴兵」ではなく、「徴用」またの名を「適材適所」

④IT公共事業としての側面も  マイナンバー特需は3兆円とも!

では、その「金」はどこから?

マイナンバーシステムの海外輸出も?

⑤経済界からは「民間も利用したい」の声  プロファイリングを活用したビジネス

「カモ」は誰か、危ないのは誰か

利用範囲は確実に広がっていく

現在、国会で審議中の番号法改正案では、預貯金の口座、特定健診、予防接種の履歴などに利用範囲を拡大

戸籍や医療情報(レセプト、カルテ)との紐付けも検討

「法律にはそこまで書いていない」「政府はそんな説明していない」では『甘すぎる』

推進者の想定を超えて広がっていく可能性が大きい

政界・官僚・財界の思惑はバラバラ、「こんな便利なものは使わないと損」

想像力をたくましくすることが必要

5 では、どうする?

「個人情報が漏れたら困る、恐い」の話だけではダメ

「政府・財界の目的は何か」を踏まえた批判が必要

このままでは日本の社会が激変する可能性  ・・・憲法違反(基本的人権の侵害)

取りあえず延期、そして中止・廃止への全国的な運動が必要不可欠

多くの国民は知らない、準備が整いそうにない

本当の狙いや、問題点を知らせる

市町村ではどうなっているのかを調べる ← 市町村抜きでは制度は機能しない

補足(1) 「先進国には番号制度がある」のウソ

先進7ヶ国の中には、マイナンバーのような制度を採用している国は、まだない

イギリス:国民の反対で共通番号は挫折

ドイツ:税務に限定、フランス:社会保障に限定

アメリカ、カナダ:社会保障番号が様々な官民の分野で利用ただし取得は任意

イタリア:生涯不変ではない

補足(2) 番号が届かない人たち

通知が届かない ― 住民票の住所と実際に住んでいる場所が違う人たち

番号が付番されない ― 戸籍はあるが住民票のない人たち 50~100万人?

2015年4月17日 (金)

マイナンバーの目的は何か、社会をどう変えるのか ―横浜での講演レジュメ

 2015年4月10日に横浜で開かれた神奈川県保険協会主催の講演会で黒田充が話す際に使用したレジュメです。

 


 

「マイナンバーの目的は何か、社会をどう変えるのか」

0.はじめに

今日のテーマ「マイナンバーの目的は何か、社会をどう変えるのか」

表面的なものだけでなく、本質を見ることが必要ではないか

 

1.マイナンバーの概要

1-1 マイナンバー制度の背景と根拠法

マイナンバーの出発点と背景

社会保障番号  社会保障費の削減(政府にとっても企業にとっても)

  「真に手を差し伸べるべき人」 ・・・小泉・竹中コンビ

納税者番号   正確な所得の把握(徴税強化)、損益通算制度(金持ち優遇)

住民票コード  最高裁判決による利用制限  一つの番号を使い回してはならない

行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(番号法)

民主党政権が自公政権での検討を受け継ぎ法案化

自公民三党で修正合意したが解散により廃案に

安倍政権が修正提案し、自・公・民・みんな・維新等の賛成により 2013年 5月に成立

対象拡大のための改正法案が今国会に

 

1-2  マイナンバーの付番と利用範囲

 市町村の保有する住民票に基づき、全ての国民等(国民、特別永住者、中・長期在留外国人)に個人番号( 12桁の数字)を付番

ただし、住民票のない者は付番されない

  住民票を職権削除された者、海外在留者、不法滞在外国人

 会社等には法人番号( 13桁の数字)を付番 ←国税庁

 これらを使って行政機関等(国の省庁、地方自治体、日本年金機構、健康保険組合、医療機関、介護事業者など)の保有する個人情報を名寄せし、社会保障や税、災害対策などの分野において活用する

 

1-3  2種類の番号カード

2種類のカードを国民等に交付

通知カード 付番された全ての国民等に番号を通知するために交付

      個人番号カード交付申請書を同封

個人番号カード 申請に基づき交付、写真付、ICカード、無料

カードの使い途

国民等は、相手(行政機関、雇用主等)に番号を告知する必要(義務)

 +告知した番号が正しいことを証明する義務は国民等の側に

 → 番号の所有者が正しく本人であるとする証明書を示す必要

      通知カードでも可能だが、それだけでは証明にならない

      写真付の個人番号カードが最も簡単で便利

 → 個人番号カードを持たざるを得ない

「身分証明書にも使える」の意味

民間のレンタル店などでも使える

個人番号カードには電子署名が初めから入っている

  オンラインバンキングや、オンライン取引、ネット通販に利用できるようになる

 

1-4  スケジュール

2015年10月 付番し、国民等に通知(通知カードを世帯単位で簡易書留にて)

2016年 1月 利用開始、個人番号カードの希望者への交付

2017年 1月 マイポータル(情報提供等記録開示システム、「マイナポータル」)の開始

2018年頃を目途に利用範囲を再検討 ・・・実際にはもう始まってい

 

2.私たちはマイナンバーを使うのか

2-1  番号を告知(提示)するのは、いつ、どこ?

住民票コード(住基カード)は使わなかったが・・・

内閣官房にあるマイナンバーのQ&Aには

 社会保障、税、災害対策の分野の手続きのため、マイナンバーを提供することができる具体的な提供先機関は、税務署、地方公共団体、勤務先、金融機関、年金・医療保険者、ハローワークなどが考えられます。

 

20150417

まず始まる具体的な利用は

 例えば、所得税の申告書類(源泉徴収票、扶養控除等申告書など)には 2016年分から記入が必要

今国会に出されている改正法案は、金融、医療分野などに利用範囲を拡大

 預貯口座への付番、特定健診・保健指導に関する事務における利用、予防接種に関する事務における接種履歴の連携等

 

2-2  番号を告知しないとどうなる

内閣官房にあるマイナンバーの地方自治体向けQ&Aには

Q 1-8 窓口で申請者が個人番号の記載を拒否している場合、どうすれば良いですか。本人の同意なしに住基端末から個人番号を取得しても良いですか?

A 1-8 申請書などに個人番号を記載することが各制度における法的な義務であることを説明し、記載していただくようにしてください・・・

罰則? ペナルティ?

 おそらく当面の間はないだろうが、拒否する者がいるとマイナンバーの根幹(全ての国民等の個人情報とリンク)が崩れてしまう

 

2-3  世間に広がるマイナンバーへの危惧

プライバシーの漏えい・流出 ・・・ 事件・事故への危惧

監視社会化を招くとの危惧

ではそもそも「監視」とは何か

 

3.個人情報と監視

3-1  監視( surveillance)とは何か

監視の両義性 配慮(care)と管理( control)

見張るだけでは監視ではない

対象を分類し、シミュレーションし、リスク管理する

そして、必要に応じ対象に働きかける

  ・・・許可、制限、排除、禁止、拘束、誘導、提供、優遇等々

 

3-2  監視を実現するには情報が必要

個人を監視するためには、その者に関わる「個人に関する情報」が必要

個人に関する情報  属性に関する、内面に関する、行動に関する

対象が誰か、どこにいるのか、何をしているのかなどが、わからなければ監視できない

より精度の高い監視のためには

より詳しい、より正しい、より新しい「個人に関する情報」が必要

一方、我々は「個人に関する情報」を日々ばらまき続けている、ばらまかなければ生活が出来ない

   就学、就労、買い物、通学、通勤、通行、通話、メール、申請等々

 

3-3  現代社会は「監視社会」?

現代的な監視の特徴

 ばらまかれた個人に関する情報が、コンピューターやネットワークを介して収集され、記録され、分析されることによって、我々は日常的に、クラシフィケーションやカテゴライズ(分類、選別)、ソート(順序づけ、等級付け)されている

 こうした傾向は、コンピューターやネットワークの発展、普及、高度化によりますます強まっている  いわゆる高度情報化社会の到来

 我々の住んでいる現代社会は、監視の容易化、日常化、普遍化、遍在化(ユビキタス)が日々進行している「監視社会」である

・・・プライバシー(自己情報コントロール権)の問題

監視の主体は誰か  国家や、大企業及び大企業グループ(例えばTポイント)

 

3-4  監視と識別

しかし、ばらまかれた個人に関する情報の多くは、「断片」に過ぎない

 より良い監視(分類、シミュレーション、リスク管理)のためには、これら断片化された情報を集め、個人を仮想的に作り出すことが必要

そのためには必要なのは、名寄せ、データマッチング、プロファイリング

コンピューター上に個人のコピーを作り出すには、個人を識別(特定)することが不可欠

この情報の所有者(ばらまいた者)は、だれなのか

Aという情報をばらまいた甲と、Bという情報をばらまいた乙は同一人物なのか

個人への番号付加は、正確な識別にとって最適な方法の一つである

 いま求められているのは、複数の記録装置をまたいで「仮想的な個人」(人格のコピー)をコンピューター上に作り出すこと、いわゆるプロファイリング

  ← 複数の記録装置を貫く識別

 Aという記録装置に記録された甲の個人に関する情報と、Bという記録装置に記録された甲の個人に関する情報を必要に応じて名寄せし、監視をより高度化する

マイナンバー制度は、最初から複数の記録装置をまたいだ名寄せのためのシステムとして構築される  ← 政府と大企業(財界)の要請・・・プロファイリングしたい

 

4.マイナンバーとはいかなるシステムか

4-1  個人を特定するためのシステム

一生に渡って、個人のトレース(追跡)が可能  ・・・原則番号は不変

名前や生年月日、性別だけでは困難

 

4-2  プロファイリングのシステム

散らばった個人情報を集め仮想的に個人を再構築する

← 本人の与り知らないところで

ただし、再構築された個人≠本人 必ずしも正確ではない・・・人の多面性

民間の番号(例えばクレジット番号、Tポイントカード)では限界

 

4-3  分類・選別・等級化のシステム

彼・彼女は価値のある人間なのか?

「真に手を差し伸べるべき者」は誰か・・・値踏みする

  ・・・社会保障や医療給付の制限、上限設定、理由(原因)による制限

  当面、生活保護給付の抑制で「大活躍」するのではないか

国民等を適材適所に配置する、適性にふさわしい活用を図る⇔ふさわしくない者を探し出す

政治の右傾化、戦争の可能性、少子化、労働力不足

政府だけでなく民間も、国民(消費者)を分類・選別・等級化したい

お得意さん、「カモ」、傾向・特性等

いわゆるビッグデーターとの関係

  特性の分析 → 特性を持った者の選別 → 具体的働きかけ

 

4-4  排除のシステム

個人の「特定」は「排除」と表裏の関係

番号を持っているか持っていないか ・・・名簿に登載されているか否か

  適法でない者の雇用や社会保障からの排除

民間企業 リスク排除  例えば生命保険や医療保健 ← 医療・健康・遺伝子情報

 

5.おわりに

 マイナンバーが社会にもたらす効果(影響)は、推進者(政府、財界等)によってあらかじめ設定された意図の範囲で治まるとは限らない

推進者の誰かによって全てがコントロールできているわけではない

推進者には様々な立場があり、それぞれの思惑が複雑に交錯している

一度始めると、推進者の意図(想定)を超えて暴走する恐れが強い

「もっと色々な場面で使えるようにして欲しい」の声が国民から強く出て来る可能性も

 マイナンバーが、日本の社会を根本的な変えてしまうかもしれない

名前より番号、本人よりもデータが優先される社会

「彼らは、私のことを私より詳しく知っている」

 推進者の意図の範囲(例えば番号法の範囲、国会での政府答弁、国民への説明など)だけで考えていたのではダメではないか

「そんなことはどこにも書いていない」はナイーブ(?)過ぎる

必要なのは想像力をたくましくすることではないか

2015年4月 9日 (木)

マイナンバーに関するリンク集(政府関係) 【更新】

 講演等での資料を作成するためマイナンバーに関する政府関係のWebサイトへのリンク集を作ってみました。
 とにかく膨大な量です。すべてに目を通すのはたいへんです。

 2015年4月9日に更新

◇マイナンバー制度を所管する内閣府

  • マイナンバー社会保障・税番号制度  Banner_s1
    • 関係法令
    • マイナちゃんのマイナンバー解説

      ■国や地方公共団体などで利用します。
       ・・・国民の皆様には、年金・雇用保険・医療保険の手続、生活保護・児童手当その他福祉の給付、確定申告などの税の手続などで、申請書等にマイナンバーの記載を求められることとなります。
        また、税や社会保険の手続きにおいては、事業主や証券会社、保険会社などが個人に代わって手続きを行うこととされている場合もあります。このため、勤務先や証券会社、保険会社などの金融機関にもマイナンバーの提出を求められる場合があります。

      ■民間企業でもマイナンバーを取扱います。
        ・・・企業や団体にお勤めの方や金融機関とお取引がある方は、勤務先や金融機関にご本人やご家族のマイナンバーを提示する必要があります。
        また、民間企業が外部の方に講演や原稿の執筆を依頼し、報酬を支払う場合、報酬から税金の源泉徴収をしなければいけません。そのため、こうした外部の方からもマイナンバーを提供してもらう必要があります。

      ■個人番号カード
        ・・・個人番号カードは、本人確認のための身分証明書として利用できるほか、カードのICチップに搭載された電子証明書を用いて、e-Tax(国税電子申告・納税システム)をはじめとした各種電子申請が行えることや、お住まいの自治体の図書館利用証や印鑑登録証など各自治体が条例で定めるサービスにも使用できます。

    • よくある質問(FAQ)
    • 番号制度の概要(PDF)
       7頁「情報提供等記録開示システム」・・・これまで「マイ・ポータル」と呼んできたもの。いつの間にか変わっている
       10頁「個人番号カード、通知カードについて」・・・住基カードとの比較も
       13頁「個人番号の利用例について」・・・番号とカードが生涯を通じて必要なことを示した図
       27頁「主要諸国の番号制度」・・・共通番号制度のないイギリスは一覧表に掲載されていない
    • 「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の施行期日を定める政令」  
       番号法の施行日を2015年10月5日と定めた政令。これにより個人番号は10月5日に住民票のある市町村にて付番されることとなった
    • 個人情報の保護に関する法律及び行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の一部を改正する法律案

◇政府広報(内閣府)

 上戸彩さんのテレビCMも見ることができます。

◇Yahoo! JAPAN PR企画「マイナンバー」

 内閣府がYahoo! JAPANにお金を出して運営しているものです(参考「マイナンバー(社会保障・税番号)制度の広報について」(PDF))。2015年3月9日~6月30日とありますから期間限定のようです。
 色々頭をひねって作ったのでしょうが、全体として国民を小馬鹿にしているように見えます。

  • 4コママンガ
     「スケジュールのポイントを4コママンガでチェック!」というオチのない変な漫画。
  • スケジュールチェック
     「マイナンバーの通知は、住民票に記載されている住所に郵送されます。住民票の住所をチェックして、現在住んでいるところと住民票の住所が異なる方は住民票の異動手続をしてください。」と、DVから逃げているなど諸般の理由により異動が出来ない人のことは眼中にない通り一遍の「ご指導」です。
  • マイナンバー○×クイズ
     「10問正解でハワイへ行こう!」ではなく、アンケートに答えると抽選でQUOカード(1000円分)が10名に当たるとのこと。たった1万円ですがやはり原資は税金なんでしょうね。アンケートに答えていくと最後に性別、年齢、都道府県、名前、郵便番号、住所、電話番号の記入を求められます。しかし、このアンケート結果は何に使うんでしょうか。国が関与している以上、「いただいた貴重なご意見は参考にさせていただきたく」などと抽象的にではなく、具体的に目的や結果公表の時期・方法等を明記すべきではないかと思います。

◇マイナンバーを社会保障制度に活用する厚生労働省

  • 社会保障・税番号制度(社会保障分野)
     「事業主の皆様へ」「地方公共団体のみなさまへ」「医療保険者等のみなさまへ」はありますが、「国民のみなさまへ」はありません。
    • 事業主のみなさまへ 
      • リーフレット(PDF)
         「平成28年1月から、社会保障、税、災害対策の行政手続で『個人番号』を使うこととなります」「民間事業主も、従業員等に関する社会保険の手続や、税の手続きで、個人番号を取扱います」「ハローワーク、日本年金機構、健康保険組合等では、各種事務手続きでご本人の『個人番号(マイナンバー)』を利用します」「事業主の方々は、これらの機関に各種届出を提出する際に、従業員等の『個人番号(マイナンバー)』を記載することが求められることになります」などとと書かれています。

       ここには改正様式(案)も掲載されています。

    • 地方公共団体のみなさまへ
       「社会保障・税番号制度システム整備費補助金」に関する資料や、「社会保障・税番号制度導入のためのシステム改修支援Q&A」などがあります。
    • 医療保険者等のみなさまへ
       平成26年9月~10月に開催された「医療保険者等における番号制度導入に関する説明会」の第1回説明会配布資料(PDF)が掲載されています。

◇マイナンバーを税務に活用する国税庁

 「今後の導入スケジュール」には次の様に書かれています。

 社会保障・税番号制度の導入スケジュールは、現在のところ、平成27年10月から個人番号・法人番号の通知、平成28年1月から順次、社会保障、税、災害対策分野で利用開始することが予定されています(注)。
 これを踏まえると、税分野での利用は、「番号法整備法」に基づき、所得税については平成28年分の申告書から、法人税については平成28年1月以降に開始する事業年度に係る申告書から、法定調書については平成28年1月以降の金銭等の支払等に係るものから、申請書等については平成28年1月以降に提出すべきものから個人番号・法人番号の記載が開始されることになります。

 (注)番号法の施行日は、番号法附則において、「政令で定める日から施行する」とされています。

 所得税の確定申告については2016年分(平成28年分)からとありますから、2017年2月15日~3月15日の確定申告の際には申告書類等に番号を記入する必要が生じるようです。

◇特定個人情報保護委員会

 特定個人情報保護委員会は「個人番号その他の特定個人情報の有用性に配慮しつつ、その適正な取扱いを確保するために必要な措置を講ずることを任務とする内閣府外局の第三者機関」(「委員会とは」)です。
 なお、特定個人情報とは「個人番号(個人番号に対応し、当該個人番号に代わって用いられる番号、記号その他の符号であって、住民票コード以外のものを含む。番号法第7条第1項及び第2項、第8条並びに第67条並びに附則第3条第1項から第3項まで及び第5項を除く。)をその内容に含む個人情報」(番号法第2条第8項) です。

  • 特定個人情報保護委員会
    • 委員長・委員紹介
    • 委員会開催状況
    • 業務案内パンフレット
    • 特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン 
       事業者編と行政機関等・地方公共団体等編が掲載されています。番号を取り扱う事業者や行政機関、地方自治体の方は目を通す必要がある資料ですが、果たして2015年12月末までに、読んで理解して、そして正しく活用できるのでしょうか。とにかくたいへんです。
      • ガイドライン資料集
         事業者編にある資料集。「ガイドラインの概要をまとめた資料はこちらです。従業員の研修等で利用いただけます」との説明が付いています。
        説明資料として「事業者編」「経営者向け」「マイナンバーガイドラインを読む前に」「金融業務編」などが載っています。
  • マイナンバー保護評価Web 
     「国の行政機関や地方公共団体、事業者等が当該サイトで公表した  特定個人情報保護評価書を検索・閲覧することができるサイトです。」との説明があります。
      評価書検索ができます。

◇高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT総合戦略本部)の新戦略推進専門調査会分科会のマイナンバー等分科会

 「世界最先端IT国家創造宣言(以下「創造宣言」という。)及び新戦略推進専門調査会について(平成25年6月14日高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部決定)第4項に基づき、新戦略推進専門調査会に、重点分野に係る戦略の推進に必要な具体的方策や評価指標の検討、ロードマップの作成・見直し及び取組状況の評価等を実施するために、電子行政、新産業、農業、医療・健康、防災・減災、道路交通、人材育成、規制制度改革、マイナンバー等の各分科会を置く」が分科会の根拠(新戦略推進専門調査会分科会について(PDF))。

  • マイナンバー等分科会
    根拠、構成員(PDF)、開催状況が載っています。
  • 第1回 2014年3月18日
    • 社会保障・税番号制度の概要及び分科会の進め方について (PDF)
       「内閣官房IT総合戦略室 社会保障改革担当室」による資料。6頁の当面の検討の進め方に「社会保障・税番号制度については、役割が主に「名寄せ」「本人確認」「電子サービス」に大別されることや、現行制度の許容範囲・制約等を踏まえ、検討を進める必要」とあります。また4頁には「番号制度関連情報システム全体概要図」が載っています。
  • 第2回 2014年3月27日
    • 公的個人認証サービスの民間拡大について(PDF)
       「総務省自治行政局」による資料。個人番号カードに公的個人認証の電子証明書を入れるので、これをオンラインバンキングやネットショッピングなど民間にも使わせようという話。

2015年3月31日 (火)

マイナンバーは国民を選別するためのシステム ――講演レジュメより

2014年9月に某所で行った講演の際のレジュメです。ご参考までにどうぞ。


マイナンバー制度、プライバシー、監視社会

20149

自治体情報政策研究所 黑田 充

0.はじめに

今日の話の中心は「マイナンバー制度」

「マイナンバーでプライバシーが心配」というが・・・

個人情報を巡る昨今の焦点は「保護」ではなく「活用」

  最近よく聞く「ビッグデータ」は個人情報の活用の話

マイナンバー制度は監視社会を招くと言われるが、そもそも監視社会とは如何なるものか

政治・社会の右傾化とマイナンバー制度の関わりをどう考えるのか?

1.監視とは何か

監視(surveillance)とは何か

監視の両義性 配慮(care)と管理(control

       監視=「悪事」ではない

見張るだけでは監視ではない

対象を分類し、シミュレーションし、リスク管理する

そして、必要に応じ対象に働きかける

   許可、制限、排除、禁止、拘束、誘導、提供、優遇等々

注意が必要なのは、監視は権力的である点。例え双方向であったとしても平等ではない

2.監視を実現するには情報が必要

個人を監視するためには、その者に関わる「個人に関する情報」が必要

個人に関する情報  属性に関する、内面に関する、行動に関する

対象が誰なのか、いまどこにいるのか、何をしているのかなどが、わからなければ監視できない

より精度の高い監視のためには、より詳しい、より正しい、より新しい「個人に関する情報」が必要

一方、我々は「個人に関する情報」を日々ばらまき続けている

就学、就労、買い物、通学、通勤、通行、通話、メール、申請等々

ばらまかなければ生活が出来ない

3.現代社会は「監視社会」?

現代的な監視の特徴

ばらまかれた個人に関する情報が、コンピューターやネットワークを介して収集され、記録され、分析されることによって、我々は日常的に、クラシフィケーションやカテゴライズ(分類、選別)、ソート(順序づけ、等級付け)されている

こうした傾向は、コンピューターやネットワークの発展、普及、高度化によりますます強まっている  いわゆる高度情報化社会の到来

我々の住んでいる現代社会は、監視の容易化、日常化、普遍化、遍在化(ユビキタス)が日々進行している「監視社会」である

  ・・・プライバシー(自己情報コントロール権)の問題

4.監視と識別

しかし、ばらまかれた個人に関する情報の多くは、「断片」に過ぎない

より良い監視(分類、シミュレーション、リスク管理)のためには、これら断片化された情報を集め、個人を仮想的に作り出すことが必要

そのためには必要なのは、名寄せ、データマッチング、プロファイリング

コンピューター上に個人のコピーを作り出すには、個人を識別(特定)することが不可欠

この情報の所有者(ばらまいた者)は、だれなのか

Aという情報をばらまいた甲と、Bという情報をばらまいた乙は同一人物なのか

個人への番号付加は、正確な識別にとって最適な方法の一つである

いま求められているのは、複数の記録装置をまたいで「仮想的な個人」(人格のコピー)をコンピューター上に作り出すこと  ← 複数の記録装置を貫く識別

Aという記録装置に記録された甲の個人に関する情報と、Bという記録装置に記録された甲の個人に関する情報を必要に応じて名寄せし、監視をより高度化する

マイナンバー制度は、最初から複数の記録装置をまたいだ名寄せのためのシステムとして構築される

5.監視の主体と目的

監視(「配慮」と「管理」)をするのはだれか、その目的は

個人 とりあえずパス、相互監視という魅力的な議論はあるのだが

企業 「配慮」も「管理」も利益追求のため

    例えば、ポイントカード、大阪駅の監視カメラ

国家 「配慮」・・・福祉、「管理」・・・統制

当たり前だが「だれが何の目的で」が一番大事 +どのようにして

ただし、監視は権力的であり、個人、企業、国家を同列に論じることは出来ない

6.現実に戻って  マイナンバー制度とは何か

番号制度の根拠法

行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(番号法)

民主党政権が自公政権での検討を受け継ぎ法案化

自公民三党で修正合意したが解散により廃案に

安倍政権が修正提案し、自・公・民・みんな・維新等の賛成により20135月に成立

マイナンバー制度の目的と利用範囲

市町村の保有する住民票に基づき、全ての国民等(国民、特別永住者、中・長期在留外国人)に個人番号(12桁の数字)を付番し、これを使って行政機関等(国の省庁、地方自治体、日本年金機構、健康保険組合、医療機関、介護事業者等)の保有する個人情報を名寄せし、社会保障や税、災害対策などの分野において活用する

スケジュール

201510月に付番・通知

20161月から利用開始

2018年頃を目途に利用範囲を再検討

二つの番号カードを交付

通知カード 付番された全ての国民等に交付

個人番号カード 申請に基づき交付

相手(行政機関、雇用主等)に番号を告知する必要

 +告知した番号が正しいことを証明する義務

 → 番号を記したカードを示す必要 → カードを持たざるを得ない

7.マイナンバー制度における市町村の役割

国民の個人情報、特に基本的な個人情報を持っているのはだれか

市町村抜きでは番号制度は成り立たない

  付番には名簿が必要だが、住民の名簿を持っているのはだれか

  住基ネットも住民票コードもなくならない

93利用事務のうち、都道府県が主体は32事務、市町村が主体は31事務

現在、市町村で番号利用への準備が進められている

個人情報へマイナンバーを紐付け、国の機関等に提供するためのシステム改修

条例を定めれば、自治体による独自利用も可能

8.マイナンバー制度と監視

構築される番号制度は、全ての国民等を対象とした「監視」のためのシステム

ある特定の人を監視するためだけのものではない

対象とする国民等が必要な基準を満たしているのかどうか選別したり、国民等の中から一定の基準にもとづいて特定の人を選び出したりするために使われる

そもそも番号制度導入の出発点は、安上がりの社会保障制度の実現 ←小泉構造改革

    市場化・営利化、自助・自立・自己責任

「真に手を差し伸べるべき人」(⇔生きるに値しない命)の選別

    生活保護、終末期医療等々

当然出て来る「同じ作るなら、もっと利用しよう」の声 ←財界、政界、官僚、公安筋等々

「○○にも使えるのでは」的発想で利用拡大

2018年頃を目途に利用範囲を再検討 ← 民間利用を求める財界

9.政治・社会の右傾化とマイナンバー制度

秘密保護法、集団的自衛権行使容認、徴兵制導入論議・・・

テロ対策、治安対策と個人情報

徴兵、徴用と個人情報  戦争は誰がするのか

経済的徴兵制の現実性

では現在の番号制度は、テロ対策や戦争に役立つのか

現在示されているマイナンバー制度の利用分野-「個人番号の個人情報への紐付け」だけならそれほど役に立たないだろう

問題は、「国家目標」の実現に役立つように「個人情報への紐付け」が拡大されていく可能性が大きいということ  様々な行政分野、民間利用

10.おわりに

マイナンバー制度の合法的利用と非合法

合法と非合法の境界線

  個人による犯罪  例えば、目的外使用 ・・・法違反

  組織による犯罪  基本的人権の侵害  ・・・憲法違反

利用目的・範囲が秘密にされる可能性

「法」「システム」さえ正しく作られれば大丈夫なのか?

マイナンバー制度廃止(中止)の可能性

残念ながら関心は皆無。むしろ歓迎する傾向が強い

では、どうしていくのか

  「知らない」「大事なところが知らされていない」が最大の問題

「監視社会」を前提として、監視をどう市民として民主的にコントロールするのか、できるのかが「人類の課題」ではないか

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