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2016年2月23日 (火)

福田内閣府大臣補佐官、マイナンバーの入ったTシャツを着る発言、マイナンバー法に違反する恐れがあるとして、5ヶ月以上かかってようやく撤回

 番号はただの『名前』。私が『福田峰之』と知られて、まずいことは何もないということと同じだ。私は自分の番号が入ったTシャツを作ろうと思っている。番号を知られても問題がないということを、自ら実践する」と、 「週刊エコノミスト」の2015年9月15日号のインタビュー記事で発言されていた福田峰男・内閣府大臣補佐官は、この度、発言を撤回されたようです。

 ※参考 発言に関するブログ記事「自分のマイナンバーが入ったTシャツを作ろうと言う内閣府大臣補佐官、番号法に抵触しないのか」(2015/10/13)

 発言を撤回するとの福田氏の言が掲載されているのは、ネットニュースの「政治山」(2016年2月23日付け)の記事「マイナンバーカード申請4月までに1000万枚超へ―福田峰之衆議インタビュー」。その部分を抜き出すと・・・

福田氏  自分の番号が入ったTシャツを実際作っていないし、これから作って、着る予定もありません。仮に、自分の番号が入ったTシャツを着て公衆の面前に出ていった場合は、マイナンバー法第19条の提供制限に違反する恐れがあります。この部分の発言については、比喩的な表現としても適切ではなかったと考えています。誤解を与え、多くの皆さんにご迷惑をかけたことをお詫びして、この機会に発言を撤回させていただきます。

 発言が雑誌に掲載されてから5ヶ月以上経過した時点での発言撤回。なぜ、こんなに時間がかかったのでしょう。マイナンバー法(番号法)の第19条に違反するおそれがあると認識するまでに、時間がかかったということなのでしょうか。私には理解できません。

2016年2月21日 (日)

マイナンバーカードに、ポイントカードの機能を載せる“バカ”政策 (4)

1.仕事始め式で高市総務相が、来年春以降の実現を目指すと
2.ポイント機能の話は、政府の既定方針
3.総務省、2月12日にポイントカードとの一体化を図る検討会を開催
4.マイナンバーカードと公的個人認証に群がる大企業
5.マイキープラットフォームとは何?
6.検討の留意点、持ち歩く危険性には触れず
7.デメリットには全く触れない2つの配付資料
8.全国商店街振興組合連合会専務理事、消費税や軽減税率などへの対応に追われ、関心はほとんどがない
9.マイナンバーカードにこだわる不思議

7.デメリットには全く触れない2つの配付資料

 マイキープラットフォームによる地域活性化方策検討会(第1回)の配付資料にはどんなことが書かれていたのでしょう。

 まず「資料3-1 マイキープラットフォームによる自治体の業務刷新と地域活性化に関する提案(廣川構成員)」(PDF)を見てみましょう。
 地域情報化アドバイザーの肩書きで出席されている廣川聡美氏は、元横須賀市職員(退職時には副市長)のようです。
 提出された資料には、マイキープラットホームにより、ローカルなIDと共通IDを連携させることで何が変わるかや、効果、利用イメージなどが書かれていますが、セキュリティなどに関わる問題や、カード1枚に集約することによるデメリットには全く触れていません。

 共通IDによる行動履歴の収集・活用などについても書かれていません。
 しかし、「6 高度利用・広域利用のイメージ」(PDF)の「健康マイレージ全国選手権」を見ると、「全国ふるさとクラウド」には「利用者が希望すると、利用者の嗜好や興味に合うふるさとを紹介。また、文化、景観、物産やイベントなどのを(ママ)情報をプッシュ型で提供する」とありますし、「高齢者の健康づくりのための健康マイレージの全国版ランキングを、テレビ局等の支援を受けて実施する」とありますから、共通IDを使って個人情報を名寄せし、プロファイリング等に活用する気は充分あるようです。

 次に、「資料3-2 マイキープラットフォームによる地域商店街活性化に関するご提案(岡田構成員)」(PDF)を見ます。
 岡田祐子氏は、DNP(大日本印刷)の元社員で、現在、同社のグループに属するポイントサービスに関するコンサルタント会社の社長です。
 提出された資料では、地域商店街ポイントカードの現状分析、問題点をあげ、その解決策としてマイナンバーカード利活用などを提案しています。「マイナンバーカードを地域商店街ポイントカードの共通デバイス」にすると、商店街にとっては「カード発行代不要」、「管理システム費用もダウン」で「絶大なコスト効果」があり(PDF)、地域住民にとっては「複数持ち歩く必要がなく便利」、「地元商店街ポイントカードの持ち忘れがなくなる」ことで「マイナンバーカード1枚で必要なポイントを利用可能」と利点(PDF)をあげています。

 また、面白いことに、岡田氏は、資料の中で、マイナンバーカードをポイントカードにすることにより得られるであろう購買履歴等を活用することについては、「データ活用」(PDF)とあるだけで、その具体的な中身については一切触れていません。購買履歴の活用は、顧客の囲い込みとともに、ポイントカードの最大の目的であるにもかかわらずです。不思議ですね。触れるとマズイとでも思っているのでしょうか。

 その一方、廣川氏と同様に、個人番号が書かれたカードを日常的に持ち歩くことの危険性などについては一切触れていません。この問題をクリアしない限り、商店街も住民も、マイナンバーカードをポイントカードにすることに賛成はしないでしょう。

8.全国商店街振興組合連合会専務理事、消費税や軽減税率などへの対応に追われ、関心はほとんどがない

 では、これらの配付資料によるプレゼンテーションを受けて、どのような議論が行われたのでしょう。
 残念ながら、2月22日時点では、まだ議事概要が公開されておらず、その中味は分かりませんが、日経BP社の「ITpro」の2015年2月15日付けの記事「マイナンバーカードをポイントカードに 商店街から意見相次ぐ」が議論の様子を「課題が相次いで指摘された」として次の様に伝えています。

 吉田康夫・全国商店街振興組合連合会専務理事は、商店街は消費税や軽減税率などへの対応に追われてマイキープラットフォームにほとんど関心がないとして、「自分たちにどういうメリットがあるか分かりやすく説明される必要がある」と述べた。また、消費者にはマイナンバーの漏洩などを恐れてカードを持ち歩くことに不安もあるとして、「カードの有効性や魅力を消費者側にきちんと伝えることが大事」(吉田専務理事)と語った。さらに、広域に使えるポイントカードでは、ポイント分の経費を負担する商店街にとって顧客が再び戻らなければ割に合わない恐れもあると指摘した。

 「商店街は消費税や軽減税率などへの対応に追われてマイキープラットフォームにほとんど関心がない」は、痛烈な意見ですね。総務省は、商店街が抱えている問題を何も分かっていないまま、こんな馬鹿げた構想を進めようとしているようです。

 また、小尾高史・東京工業大学准教授は、マイキーIDについて「連携用IDなのか、自治体が広域で使ってよいものか明確にしないと、プライバシーを心配する方も必ず出てくる可能性がある」とするとともに、カードの紛失などがマイナンバーのシステム運用に影響を及ばさないようにする必要もあるとも指摘されたようです。

 ところで、記事の末尾に出て来る猿渡知之・総務省大臣官房審議官は、総務省自治行政局自治政策課の情報政策企画官として公的個人認証サービスの立ち上げに関わり、その後、京都府に出向し総務部長を務め、後に副知事(2006年5月~2009年4月)になった方です。

9.マイナンバーカードにこだわる不思議

 さて、このマイキープラットフォームによる地域活性化方策検討会検討会は、マイナンバーカードを利用することを当然として議論していますが、公的個人認証の電子証明書は、マイナンバーカードでしか機能しないのでしょうか。配付資料「マイナンバーカードのマイキー部分について」(PDF)の1頁に「ICチップ内の電子証明書の利用にはマイナンバー(個人番号)は使用しません」とありますから、別のICカードでも可能でしょう。
 なぜ、商店街や住民からの抵抗――持ち歩くことの危険性など――が予想されるマイナンバーカードにこだわるのでしょうか。

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 結局のところ「マイナンバーカードにポイントカードの機能を」は、商店街振興策からで出来た話ではなく、マイナンバーカードの普及を進める手段として、現実を見ない政治家や官僚の机の上で捻り出されたものなのではないでしょうか。

マイナンバーカードに、ポイントカードの機能を載せる“バカ”政策 (3)

1.仕事始め式で高市総務相が、来年春以降の実現を目指すと
2.ポイント機能の話は、政府の既定方針
3.総務省、2月12日にポイントカードとの一体化を図る検討会を開催
4.マイナンバーカードと公的個人認証に群がる大企業
5.マイキープラットフォームとは何?
6.検討の留意点、持ち歩く危険性には触れず
7.デメリットには全く触れない2つの配付資料
8.全国商店街振興組合連合会専務理事、消費税や軽減税率などへの対応に追われ、関心はほとんどがない
9.マイナンバーカードにこだわる不思議

5.マイキープラットフォームとは何?

 ところで「マイキープラットフォームによる地域活性化方策検討会」の「マイキープラットフォーム」とは何でしょうか。
 同検討会第1回配付資料「マイナンバーカードのマイキー部分について」(PDF)の1頁に「ICチップ内の電子証明書の利用にはマイナンバー(個人番号)は使用しません」として下記の図が載っています。これによれば、電子証明書と空き領域とを合わせてマイキー部分と呼ぶようです。

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 同じく配付資料「マイキープラットフォームの概要」(PDF)の1頁に「マイキープラットフォーム構想とは」として、次のような説明が載っています。

 マイナンバーカードのマイキー部分(ICチップの空きスペースと公的個人認証の部分で、国や地方自治体といった公的機関だけでな<、民間でも活用できるもの)を活用して、マイナンバーカードを公共施設や商店街などに係る各種サービスを呼び出す共通の手段とするための共通情報基盤をマイキープラットフォームと呼び、これを利用して行政の効率化や地域経済の活性化につながる具体的道筋を明らかにするもの。

6.検討の留意点、持ち歩く危険性には触れず

 また、同頁には「マイキープラットフォーム構想の検討は、以下の留意点を前提とする」として、次の4点があげられています。

◇ マイナンバー法で規定された、税・社会保障・災害にしか使えないマイナンバーの部分とは無関係であること。
◇ マイキーIDは、希望する者が自ら作成できるものとすること。
◇ マイナンバーカードやマイキープラットフォームには、マイキーIDを搭載するが、図書の貸出し履歴や物品の購入履歴等の情報は保有できないこと。
◇ マイキーの行政窓口や店頭での活用においては、カードリーダを利用し、行政窓口職員や店員等にはカードを手渡すことはないこと。

 1点目の「マイナンバーの部分とは無関係であること」は、マイナンバー法(番号法)の規定から見て当然です。

 3点目の「マイナンバーカードやマイキープラットフォームには……図書の貸出し履歴や物品の購入履歴等の情報は保有できない」は、個人情報の集約をさせない措置ですが、マイキープラットフォームには、どの商店等で買い物やサービスを受けているかが「マイキーID管理テーブル」(下図参照)に記録されてしまいます。
 また、商店等からマイキープラットフォームへIDを問合わせた日時等が記録されるなら、カード利用者の行動記録が残ることになります。そのあたりはどうなっているのでしょうか。

 そして最後の「行政窓口職員や店員等にはカードを手渡すことはないこと」は、むやみに他人に提供してはならないとされるマイナンバーが見られることを防ぐためでしょう。
 しかし、実際には訪れた住民や客に代わって、職員や店員等がカードをカードリーダにかざすことは当然あり得るでしょう。絶対に触らないを貫き通せば、不親切だとして客が減ることになるかも知れません。

 どちらにしても、こうした利用をすれば、むやみに他人に提供してはならないとされるマイナンバーが書かれたマイナンバーカードを日常的に持ち歩くことになります。カードを紛失したり盗難にあったりする可能性、マイナンバーを含む個人情報が他人に知られる可能性が格段に上がります。

 なお、「マイキープラットフォームの概要」(PDF)には、「マイキープラットフォーム構想(素案)」、「マイキープラットフォーム利用のイメージ(素案)」、「マイキープラットフォーム対応イメージ(素案)」の図も掲載されています。

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マイナンバーカードに、ポイントカードの機能を載せる“バカ”政策 (2)

1.仕事始め式で高市総務相が、来年春以降の実現を目指すと
2.ポイント機能の話は、政府の既定方針
3.総務省、2月12日にポイントカードとの一体化を図る検討会を開催
4.マイナンバーカードと公的個人認証に群がる大企業
5.マイキープラットフォームとは何?
6.検討の留意点、持ち歩く危険性には触れず
7.デメリットには全く触れない2つの配付資料
8.全国商店街振興組合連合会専務理事、消費税や軽減税率などへの対応に追われ、関心はほとんどがない
9.マイナンバーカードにこだわる不思議

3.総務省、2月12日にポイントカードとの一体化を図る検討会を開催

 2月13日、FNNは「総務省は、高市大臣の指示を受けて、企業や自治体が発行するポイントカードを、マイナンバーカードに一体化するための検討会の初会合を開いた」(2015/2/13 11:39)とするニュースを報じました。

……図書館カードや、企業のポイントカードなどが想定されており、マイナンバーカード1枚で、たまったポイントを、公共施設や商店街などで使えるようにする。
個人番号は、使わず、マイナンバーカードに新たな「ID」を割り振って運用するという。

 2月12日に総務省で開催されたこの検討会の正式名称は「マイキープラットフォームによる地域活性化方策検討会」です。報道資料「『マイキープラットフォームによる地域活性化方策検討会』の開催」(PDF)によれば、

1 目的
 マイキープラットフォームによる地域活性化方策検討会は、地域活性化の道筋を明らかにする「マイキープラットフォームによる地域活性化戦略案」の構築を目的とします。

2 検討内容
地域活性化への道筋を明らかにするため、以下の項目を検討します。
 ①住民視点での行政サービス再編・業務改革
 ②新たな商店街振興策を軸とした地域経済活性化
 ③多様なサービスイノベーションによる地域経済好循環拡大への期待

 ………

6 備考
 本検討会は、「個人番号カード・公的個人認証サービス等の利活用推進の在り方に関する懇談会公的個人認証サービス等を活用したICT利活用ワーキンググループ」の下に開催されるものです。

となっています。

 座長は太田直樹・総務大臣補佐官、構成員は鹿児島県、埼玉県町村会、川崎市の商店街、藤沢市、豊島区、徳島県、京都府、全国商店街振興組合連合会の関係者やコンサルタント、大学の教員などです。

4.マイナンバーカードと公的個人認証に群がる大企業

 上記報道資料の備考に書かれている「個人番号カード・公的個人認証サービス等の利活用推進の在り方に関する懇談会」は、「地方公共団体、国の機関、通信、放送、郵便などの幅広い国民利用者と接点を持つサービス提供事業者等の参加を得て、システムや制度等の面から具体的な個人番号カード及び公的個人認証サービスのICTの利活用を含めた普及推進策等について検討するとともに、地方公共団体における個人番号の独自利用等についての検討」(総務省報道資料「『個人番号カード・公的個人認証サービス等の利活用推進の在り方に関する懇談会』の開催」)を行うとして、2015年9月25日に総務省に設置されたものです。

 座長は須藤修・東京大学大学院教授が務め、構成員には、飯泉嘉門・徳島県知事、石原邦夫・経団連副会長、清原慶子・東京都三鷹市長、小宮山宏・三菱総研理事長、坂村健・東京大学大学院教授などが名を連ねています。

 「公的個人認証サービス等を活用したICT利活用ワーキンググループ」は、この懇談会のもとに、2015年10月21日に設けられたもので、「開催要項」(PDF)には

1 目的
 本ワーキンググループ(以下「本WG」という。)は、「個人番号カード・公的個人認証サービス等の利活用推進の在り方に関する懇談会」(「懇談会」という。)の下に開催されるWGとして、個人番号カード及び公的個人認証サービスを活用したICTの利活用を推進に向けた検討を行うことを目的とする。

 ………

3 検討内容
 国、地方公共団体及び民間事業者における公的個人認証サービスを活用したICTの利活用を推進するための具体的な推進方策等について検討を行う。

 ………

と書かれています。

 また、名簿によれば、大山永昭・東京工業大学像情報工学研究所教授が主査を務め、構成員には、パナソニック、NTTデータ、セブン-イレブン・ジャパン、富士通、ソフトバンク、日立製作所、NTT、NTTドコモ、日本郵便、NEC、JCB、住友商事、三井住友カード、ローソン、KDDI、クレディセゾン、NTTコミュニケーションズ、日本生命など日本を代表する大企業の関係者が名を連ねています。
 こうした顔ぶれから「公的個人認証サービス等を活用したICT利活用ワーキンググループ」の目的――マイナンバーカードや公的個人認証を活用して個人情報を集めて大儲け――が透けて見えます。

 他にもや、日本年金機構、J-LIS(地方公共団体情報システム機構)、NHK、三鷹市、神戸市、徳島県などの関係者が構成員となっています。

 なお、「個人番号カード・公的個人認証サービス等の利活用推進の在り方に関する懇談会」の下には、「個人番号カード等の利活用検討ワーキンググループ」も設けられています。
 また、「公的個人認証サービス等を活用したICT利活用ワーキンググループ」の下には「属性認証検討サブワーキンググループ」、「スマートフォンへの利用者証明機能ダウンロード検討サブワーキンググループ」も設置されています。

 懇談会とこれらのワーキンググループの関係は、下記の通りです(マイキープラットフォームによる地域活性化方策検討会第1回配付資料「WGの位置づけ等」(PDF))

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マイナンバーカードに、ポイントカードの機能を載せる“バカ”政策 (1)

1.仕事始め式で高市総務相が、来年春以降の実現を目指すと
2.ポイント機能の話は、政府の既定方針
3.総務省、2月12日にポイントカードとの一体化を図る検討会を開催
4.マイナンバーカードと公的個人認証に群がる大企業
5.マイキープラットフォームとは何?
6.検討の留意点、持ち歩く危険性には触れず
7.デメリットには全く触れない2つの配付資料
8.全国商店街振興組合連合会専務理事、消費税や軽減税率などへの対応に追われ、関心はほとんどがない
9.マイナンバーカードにこだわる不思議

1.仕事始め式で高市総務相が、来年春以降の実現を目指すと

 高市早苗・総務大臣が、1月5日に開かれた「平成28年 総務省仕事始め式」の訓辞において、マイナンバーカード(個人番号カード)にポイントカードの機能を載せると述べたことがマスコミで報じられ、大きな話題になりました。

 NHKニュース「マイナンバー制度 カード活用の検討チーム発足へ」(2016年1月5日 15時17分)

……高市総務大臣は総務省の仕事始め式で、「個人番号カードのICチップの空き領域を活用して、民間企業のポイントカードやクレジットカードなどそれぞれのサービスに連携できる仕組みを総務省で構築してみたい」と述べ、個人番号カードの個人認証システムの機能を活用して、新たなサービスの展開につなげたいという考えを示しました。

 日テレNews24「総務省 ポイントカード一本化を検討へ」(2016年1月5日 18時57分)

……これは総務省の仕事始め式で高市総務相が指示したもの。カードを発行している企業や団体を結ぶシステムを立ち上げ、各種ポイントカードや銀行、図書館、商店街などのカードをマイナンバーカードに一本化しようというもので、来年春以降の実現を目指す。……

 高市大臣が話した内容は、これら2つの報道では少し違っています。総務省のホームページでは、訓辞の内容についてまでは公開されておらず、残念ながら話の中味は正確には分かりません。

 1月8日の閣議後記者会見では、この件に関する質問が出たようです。概要に高市総務相の答えが載っています。以下は、その一部です。

……地方の商店街などでしたら、独自のカード発行がコスト面で困難だというところもあるかと思います。こういった場合にも対応できますし、適用範囲が少ないカードというのは利用されにくい、死蔵されてしまっているということもありますので、こういった場合にも活用していただけます。
 現在、磁気カードを発行していらっしゃる企業でICカードへ移行したいという場合の投資軽減というものも期待できます。
 あくまでもカードそのものに個人情報は残りません。それから、いろいろなポイントを、それぞれの企業がお客様向けに集めていただいている、それらを統合するものでもございません。それぞれの企業に御希望があれば、このマイナンバーカードを使ってサービスを展開していただける、あくまでも、それぞれのカードと接続をする基盤が「マイキー・プラットフォーム」であるということでございます。
 今後、夏ぐらいまでに技術的な課題も含めてビジネスモデルを検討しまして、関係者のニーズもしっかりと把握をさせていただいた上で、私は「骨太の方針」や「成長戦略」に反映して、来年から御活用いただけたらと思います。多くの方にこのカードの、「マイナンバー」以外の、「マイキー」の部分も活用していただいて、便利なカードだなと思っていただけるような形にできればと思います。

 記者会見では、「マイキー・プラットフォーム」という聞き慣れない言葉が出て来ましたが、これについては「5.マイキープラットフォームとは何?」で、あらためて解説します。

2.ポイント機能の話は、政府の既定方針

 「むやみに他人に提供してはならないとされるマイナンバーが書かれたカードをポイントカードやクレジットカードとして使わせようというのは無茶苦茶だ、高市総務相は何も分かっていない」などとする批判が、ネットなどで広がりました。
 もちろんこうした批判は正論なのですが、マイナンバーカードにポイントカードやクレジットカードの機能を載せる話は、高市総務相が“突然”思いついて“勝手”に言い出したことではありません。

 2015年5月20日に開催されたIT総合戦略本部のマイナンバー等分科会に福田峰之・内閣府大臣補佐官が提出した「マイナンバー制度利活用推進ロードマップ(案)」の2017年から2019年のところに「個人番号カードをデビッドカード、クレジットカード、キャッシュカード、ポイントカード、診察券などとして利用」と記載されています。
 → 参照「暴走するアベのマイナンバー ?「カジノ入館」にまで!? 政府が描く、国民総背番号制の驚愕の“未来図”の正体」(IWJ)

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 また、2015年6月30日に閣議決定された「日本再興戦略 改訂2015」や「世界最先端IT国家創造宣言 改訂」にも、2017年度以降でのキャッシュカードやデビットカード、クレジットカードとしての利用の実現へむけ検討すると書かれています(ただし、ポイントカードについての記述はない)。
 高市総務相が記者会見で話した「私は『骨太の方針』や『成長戦略』に反映して、来年から御活用いただけたらと思います」は、こうした閣議決定のことを言っているのでしょう。
 → 参照「マイナンバーのカードに、クレジットカードの機能を載せるのは、既に閣議決定された国の方針です」(当ブログ内)。

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