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2015年11月10日 (火)

マイナンバーカードの申請の際に使った顔写真は、地方公共団体情報システム機構(J-LIS)によって15年間、デジタル情報として保存される

 ブログ記事「個人番号カード(マイナンバーカード)を市役所に取りに行くと、顔認証されることが判明」に書いたように、個人番号カードを市区町村が交付する際に、本人確認のために「顔認証システム」が活用される。これは、交付申請書に添付した顔写真と、交付を受けに来た者の顔を比較し、同一人であるかどうかをコンピューターが自動的に判定するものだ。

 ところで、交付申請書に貼り付けた写真はどうなったのだろうか。誰かがどこかで保存しているのだろうか。
 まず、番号法(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律)(PDF)を見てみる。

(個人番号カードの交付等)

第十七条 市町村長は、政令で定めるところにより、当該市町村が備える住民基本台帳に記録されている者に対し、その者の申請により、その者に係る個人番号カードを交付するものとする。この場合において、当該市町村長は、その者から通知カードの返納及び前条の主務省令で定める書類の提示を受け、又は同条の政令で定める措置をとらなければならない。

とある。
 そこで、施行令(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律施行令)(PDF)を見ると

(個人番号カードの交付)

第十三条 個人番号カードの交付を受けようとする者(以下この条及び附則第三条において「交付申請者」という。)は、総務省令で定めるところにより、その交付を受けようとする旨その他総務省令で定める事項を記載し、かつ、交付申請者の写真を添付した交付申請書を、住所地市町村長に提出しなければならない。

2 住所地市町村長は、前項の規定による交付申請書の提出を受けたときは、交付申請者に対し、当該市町村の事務所への出頭を求めて、個人番号カードを交付するものとする。

とあるので、今度は総務省令(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の規定による通知カード及び個人番号カード並びに情報提供ネットワークシステムによる特定個人情報の提供等に関する省令)(PDF)を見る。すると

(個人番号カードの交付申請)

第二十条 交付申請者は、令第十三条第一項に規定する交付申請書(以下「交付申請書」という。)に署名し、又は記名押印しなければならない。ただし、総務大臣の定める方法により交付申請書を提出する場合には、この限りでない。

(交付申請書の記載事項)

第二十一条 令第十三条第一項の総務省令で定める事項は、交付申請者の氏名、住所並びに個人番号又は生年月日及び性別とする。

(交付申請書に添付する写真)

第二十二条 令第十三条第一項の規定により交付申請書に添付する写真は、申請前六月以内に撮影した無帽、正面、無背景のものとする。

(交付申請書の保存)

第二十三条 住所地市町村長は、法第十七条第一項の規定により交付した個人番号カードに係る交付申請書を、その受理した日から十五年間保存するものとする。

とある。

■ 総務省令は市町村長に顔写真の15年間の保存を要請するが、実際は・・・

 ようやく判明した。交付申請書は市町村長が15年間保存するとあるから、添付された顔写真も同様に市町村長が15年間保存することになるのだ。

 一方、個人番号カードの有効期間は、同総務省令(第26条)によると、発行の日において20歳以上の者は「当該発行の日から当該発行の日後のその者の十回目の誕生日まで」、また発行の日において20歳未満の者は「当該発行の日から当該発行の日後のその者の五回目の誕生日まで」となっている。
 交付申請書と添付写真は個人カードの有効期間が切れた後もおよそ5年または10年保存されることになる。

 では、市町村長―要するに市役所や町村役場―が交付申請書と添付写真を本当に保存するのかというと実はそうではない。

 総務省令(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の規定による通知カード及び個人番号カード並びに情報提供ネットワークシステムによる特定個人情報の提供等に関する省令)(PDF)には次のような規定が存在する。

(通知カード・個人番号カード関連事務の委任)

第三十五条 市町村長は、地方公共団体情報システム機構(以下「機構」という。)に、通知カード及び個人番号カードに係る事務のうち次に掲げる事務(以下「通知カード・個人番号カード関連事務」という。)を行わせることができる。

一 通知カード、交付申請書の用紙及びこれらに関連する印刷物(この号及び次条第一項第二号において「通知カード等」という。)の作成及び発送(受取人の住所及び居所が明らかでないことその他の理由により返送された通知カード等の再度の発送を除く。)

二 通知カードの作成及び発送等に関する状況の管理

三 交付申請書及び第二十八条第一項に規定する再交付申請書の受付及び保存

 【以下略】

 現実には全ての市町村が、通知カード・個人番号カード関連事務を地方公共団体情報システム機構(J-LIS)に委任しているのだから、機構が交付申請書と添付写真を保存することになる。

 なお、保存の方法については、2015年9月29日に自治行政局が定めた「通知カード及び個人番号カードの交付等に関する事務処理要領」の「第3 個人番号カード」―「2 個人番号カードの交付等」―「(1) 個人番号カードの交付」―「ア 交付申請書の受理」 に次のような記述がある。

(エ)交付申請書の保存
 住所地市町村長は、交付した個人番号カードに係る交付申請書を、その受理した日から15年間保存する(省令第23条)。保存の方法は、原本や写しを保存する方法でなくとも、電磁気的方法によることとして差し支えない。

■ 顔写真は、地方公共団体情報システム機構(J-LIS)が市町村長に代わってデジタル情報として保存。その数は8,700万人分に?

 地方公共団体情報システム機構による交付申請書の保存の方法も、この規定に従って行われると思われるが、スマホからの申請や、自動証明写真機からの申請も可能なことから考えれば、顔写真は電磁気的方法、すなわちデジタル化された情報として記録されていると見て間違いないであろう。

 まとめてみると、個人番号カードの交付申請をする際に、申請書に貼り付けた顔写真は、地方公共団体情報システム機構(J-LIS)によって、向こう15年間にわたって、デジタル化された情報として保存される。

 なお、政府は2020年3月末までに、個人番号カードを8,700万枚普及(「マイナンバー制度利活用推進ロードマップ(案)」(PDF))させるとしており、計画通りに進むなら、地方公共団体情報システム機構(J-LIS)は、日本に住む8,700万人分のデジタル化された顔写真を保有することになる。

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