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2015年10月17日 (土)

昔、書いた拙著の「あとがき」を最近、突然思い出しました

 私は、住民基本台帳ネットワークネットが稼働する直前の2002年6月に『「電子自治体」が暮らしと自治をこう変える -住基ネットとICカード、電子申請の何が問題か-』(自治体研究社)という本を書きました。
 最近、この本の「あとがき」の一節が、突然、なぜだか頭に浮かびました。特に、他意はありませんが、下記に「あとがき」の一部を転載します(OCRでテキスト化しましたので誤字があるかも知れません)。

 昨年(2001年)11月、『IBMとホロコースト ―ナチスと手を結んだ大企業』(エドウイン・ブラック箸、小川京子訳、柏書房)というたいへんショッキングな題のレポートが出版されました。ユダヤ人などの大量虐殺をナチスが効率的に行うためのシステムを、世界有数のコンピュータメーカーであるIBMが直接、またはドイツの子会社を通じて、提供していたことを暴いたものです。もちろん、コンピュータは、当時、まだ存在しません。使ったのは、穴をあけることで情報を記録する13.3センチ×8.3センチの紙製のカードを、機械に読み取らせ、選別し、結果を図表に書き出すパンチカードシステムです。ナチスは、国勢調査の記録や住民記録、医療記録などの個人情報をパンチカードにし、誰がユダヤ人か、誰が障害者か、誰が国家に反対しているのかを機械を使って選別し、極めて効率的にガス室に送りこんだのです。当時、IBMは「一般的道徳からかけ離れた特殊な企業倫理にとらわれ」ていたといいます。それは「『なし得ることは、なされるべきだ』という論理」(同書)です。

 ただし、誤解をしないでいただきたいのは、この本を巻末でわざわざご紹介したのは、IBMをことざらに非難するためではありません。次の記述に、背筋を凍らせてしまったからです。

 (ナチスドイツの)内務省高官は、すべての個人情報を集中する25階建ての円形のデータ塔を建てるという奇抜な提案を検討した。……想像上の塔の25階の名-階には、誕生月を表す12の部屋が円を描いて並ぶ。各部屋にはそれぞれの月の各日に1台ずつ、31台のキャビネットがある。……人口調査局から登記簿とその改訂簿が送られてくる。そうして6000万人のドイツ人をすべて、住所が変わっても同じところで扱われ、相互参照することができる。データは約1500人の配達係が、ファイルを運ぶ磁気のように部屋から部屋へ走り回って集められる。

 データ塔の提案は、「建設と開館準備に何年もかかる」ことを理由に、ナチスドイツでは却下されました。しかしこの血塗られたおぞましい青写真は、数十年の時を経て、地球を半周し、今、現実化しようとしています。データ塔をデータセンターに、キャビネットをコンピュータ(サーバ)に、人口調査局を市町村に、登記簿とその改訂簿を本人確認情報に、配達係を電気通信回線に、6000万人を1億3000万人に、ドイツ人を日本人にして。

 以上ですが、特に、他意はありません。

 因みに、現在のドイツでは、汎用の共通番号の導入は連邦基本法(連邦憲法)違反とされており、日本のマイナンバーのような番号制度の導入は出来ません。

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