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2015年10月 8日 (木)

マイナンバーカード 健康保険証の機能を載せることを前提にデザインされていた

 先日、私のTwitterアカウントに、おーちゃん (@nyaos_nyagos)さんからこんなリプライが届きました。

 これには大変驚いてしまいました。早速、写真のカード裏面の該当部分を拡大し、色の補正をしてみました(下図)。確かに「保険者 12345678」「記号 12345678」「番号 123456」「本人」と読み取れます。まさに健康保険証です。

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 写真の下の方には「マイナンバーカードのイメージ見本(2015年5月29日撮影)」とあります。ということは、少なくとも国は、5月29日の時点で「健康保険証の機能を載せる」ことを前提(既定の事実?)に個人番号カードのデザインをしていたことになります。

■個人番号カードに「健康保険証の機能を」は「検討中」のはずだが?

 確かに国の方針には、マイナンバーの個人番号カードに健康保険証の機能を載せるとはあります。
 例えば、2015年6月30日に閣議決定された「日本再興戦略 改訂2015」は「2017年7月以降早期に医療保険のオンライン資格確認システムを整備し、個人番号カードを健康保険証として利用することを可能とする」としています。
 しかし、これはあくまでも計画であって、法で定められたものではありません。もちろん番号法にも、個人番号カードに健康保険証の機能を載せるような規定はありません。
 にもかかわらずこうしたデザインを行い、少なくとも「時事通信社」(写真右下)には公表していたのです。

 なお、安倍首相は、この写真が撮影された20日後の6月18日の衆議院予算委員会で、日本共産党の高橋千鶴子議員の質問に、次の様に答弁しています。

 一方で、診療や投薬の履歴などの診療情報は本人にとって人に知られたくないという情報であることも事実でありまして、これらを踏まえて、今後、個人番号カードに健康保険証の機能を持たせることや、あるいは医療連携や医学研究に利用可能な番号を導入することについて、マイナンバー制度のインフラも活用しつつ、医療情報の機微性に配慮してセキュリティーを確保し、安全性と効率性、利便性の両面が確保された仕組みとなるように検討していく考えであります。

 「個人番号カードに健康保険証の機能を持たせること」は、あくまでも「検討していく」です。これは政府の最高責任者の答弁です。
 しかし、実際には、国は健康保険証の機能を載せることを既定の事実としてデザインしていたのです。国会軽視もはなはだしいと言わざるを得ません。

■健康保険証の情報記載予定部分、国民向けには「空白」で誤魔化す

 内閣官房のマイナンバーの解説サイトの「フリーダウンロード資料」からは様々な資料が提供されています。
 そのうちの「広報資料の全体版(20ページ)」(PDF)を見てみましょう。5頁に個人番号カードの絵があります。カードの裏面は半分隠れていますが、当該部分は空白です。もちろんカードを健康保険証にも利用などの説明はありません。

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 しかし、当該部分が空白でデザインされていたのかというと、実はそうでもありません。
 総務省の研究会「住民基本台帳ネットワークシステム調査委員会(第24回)」(2014年3月24日)にて配布された資料「社会保障・税番号制度導入に向けた準備について」(PDF)の10頁の「個人番号カードの原寸大券面イメージ(案)」の当該部分には、「追加ロゴ 予備領域」の文字があります(下図)。

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 「追加ロゴ 予備領域」だけでは何のことかわかりません。
 しかし、今回の" The  Huffington Post "の10月3日付けの記事「『マイナンバー離婚』が話題 家族に副業がバレるの?政府担当者に聞いてみた」に付けられた写真から、この部分は「健康保険証の機能」を持たせるためのものだったことが判明したのです。

 さて、どう考えれば良いのでしょう。
 国は当初から「個人番号カードに健康保険証の機能」は決定された事項であるとして、カードのデザインを決めた。しかし、国民や国会に対しては、あくまでも「検討中」と説明。そのため公表するカードの絵からは、健康保険証に関わる部分は削除し、誤魔化した。おそらくこれが真相でしょう。

 なお、個人番号カードに健康保険証の機能を載せる際には、裏面の空白部分(今回問題にしている部分)に、シール(健康保険組合が組合員に配布)を貼るのだという噂は以前からありますが、真相は不明です。

 とにかく国民も国会も馬鹿にされたものです。民主主義は何処です。マイナンバーが安倍政権のもと大暴走しているのは間違いありません。

■公明新聞では「個人番号カードに健康保険証の機能」は、既に決まったことになっている

 ところで、「公明新聞」のサイトには、「暮らしを便利に! マイナンバー」と題した2015年10月4日付けの記事が掲載されています。
 記事そのものは、政府広報の焼き直しのようなもので特にどうということもないものですが、問題は一番下にある「暮らし便利に! マイナンバー」と書かれた絵(下図)です。

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 「既に決まっている分野」の「ほかにも」のところに「図書館カードや印鑑登録証、健康保険証として利用可能」とあります。「健康保険証として」は既に決まったことだと、そう報じているのです。
 政府や自民とと同じく、公明党も暴走していたのです。自公連立政権ですから当たり前といえば当たり前ですが。

■個人番号カードを健康保険証にして、本当に大丈夫なのか

 病院や診療所に行くと、健康保険証を最初に窓口で渡す場合が多いのではないでしょうか。その場ですぐに返してもらうケースよりも、診察が終わり会計の時に返してもらう。そんなパターンが多いと思います。
 個人番号カードの健康保険証も、当然、同じことになるでしょう。自分の管理下からかなりの時間離れてしまうことになります。それで本当に大丈夫なのでしょうか。「番号の秘密」は保たれるのでしょうか。
 また、逆に病院や診療所は、カードを預かることに伴うリスクに耐えられるのでしょうか。

 

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