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2015年5月 6日 (水)

マイナンバーとはいかなるシステムか (2) ―プロファイリングのシステム

2 プロファイリングのシステム

 マイナンバーは、プロファイリングのためのシステムです。
 私たちは、様々な個人情報を、様々な場所、場面―例えば、街路、駅、コンビニ、職場、学校、銀行、病院、役所等々―でばらまきながら生きています。ばらまかれる個人情報にマイナンバーを紐付けることができれば、情報が誰のものであるか特定し集める、すなわち名寄せが可能となります。こうした情報によって、私たち一人ひとりをコンピュータ上に仮想的に再構築することができるようになるのです。その人がどういう人なのかプロファイリングする。
 こうした作業は本人のあずかり知らないところで自動的に行われて行きます。コンピュータが勝手にやっていくということです。もちろんプログラムを書くのは人間です。操作をするのも人間ですけれども、自動的にどんどん蓄積されて、貯められていくということです。自分についてどんな情報がどこに蓄積されているのか、それを全て知ることは、今でもそうですが、将来はさらにむずかしくなるだろうなと思います。

 今のところ番号と紐付けられるのは税や社会保障などに関わる情報だけです。しかし、制度開始前にもかかわらず金融機関や健康診断等への利用拡大をうたった番号法の改正がなされようとしています。また財界は民間分野での利用を強く求めており、政府はこれに応じる構えです。
 こうしたことを見れば、今後、紐付けられる対象が際限なく広がっていく可能性は大きいと思います。そして集められる情報が多くなればなるほど、コンピュータ上に仮想的に再構築される私たちの像、虚像ですが、これはより詳細になっていくのです。

 今、虚像と言いましたが、コンピュータ上に構築された仮想の個人と実際に生きている生身の私たちとは決してイコールではありません。当たり前の話です。生きていく上で、表面的には取り繕っている、良い格好しているというのは、みんなそうでしょう。家へ帰ってからの行動を外でやったら、会社を首になったりだとか、「あいつ、何やねん」となったりしますよね。家へ帰ったらパンツ一丁でぶらぶらしているかもしれませんが、それを外でやったら大変なことになるわけです。そういうことがいっぱいあるわけですから、外でばらまいている個人情報だけを幾ら集めたって正確にはなりません。
 それからもう一つ、人には多面性があることです。表に出していないものとか、場面によって切りかえている場合もあるわけですね。ストレスがたまって、晩にどこかの飲み屋に行くとかして、そこで振る舞っている姿と会社で振る舞っている姿、家で振る舞っている姿というのは全部違うというのは普通の話ですよね。また、同窓会に行くと全然違う自分を演じる人というのもそんなに珍しくはないでしょう。こうしたことは普通にあるでしょうから、いくらかき集めても、本人とイコールにならないのです。しかし、コンピュータ上ではイコールだとして処理されていく。

 それから、こういうプロファイリングは現実にはもうクレジットカード番号だとかポイントカードなどを使いながらやられていますね。特にアメリカなどでは盛んに行われているようです。しかしですね、民間の番号では集める上での限界があるのです。
 クレジットカードは1人で何枚も持ってる場合が多いですし、解約してしまえば番号が消えてしまいます。そうなるとプロファイリングしたくても、もうそこからは何もできない。Tポイントカードなんかも1人で何枚も持っている人がいますね。私も3枚ぐらい持っています。では、この3枚が同じ人間のものだと、Tポイントを運営しているCCCが知っているのかというと必ずしもそうとはいないわけです。
 もし、クレジットカード番号とTポイントカードの番号がリンクされていたら、プロファイリングをするには便利ですよね。より多くの情報を集められる。しかし、現実には、そうはなっていない。CCCにクレジットカード番号を登録していたら別でしょうけど、全部がそうなっているわけではありません。要するに民間の番号だけではプロファイリングに限界があるのです。

 そこで、1人を生涯にわたって完全に特定できる番号があればと、経済界の人たちは思うわけです。個人情報を集めて利用したい経済界にとっては、マイナンバーの誕生は本当にうれしくてたまらないと思います。だからマイナンバーの利用を民間へとどんどん広げていきたいと、彼らは盛んに政府に働きかけているのです。

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