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« マイナンバー制度って何? 何が問題なの? ―大阪・松原での講演レジュメ | トップページ | 過去の記事へは「ブログ記事一覧」からどうぞ »

2015年5月30日 (土)

日本における番号制度の歴史に関するメモ 「事務処理用統一個人コード」から「マイナンバー」まで

 黒田充が作成した「日本における番号制度の歴史に関するメモ」です(未定稿)。


 

0.国民総背番号(制度)とは何か

(1)国民総背番号としての要件

 国民に広く番号を付ける制度を「国民総背番号(制度)」と呼ぶ場合があるが、国民総背番号と呼ぶには次の要件を満たしている必要があると考える

 ①番号が、国等の行政機関によって、全国民に重複することのなく、また漏れなく付けられていること

 ②番号は、国等の行政機関によって、一元的に管理され、番号だけで個人を正確に特定できること

 ③番号は、国等の行政機関などにおいて、多目的に利用されていること

 ④番号をキーにして、国民の個人情報を集約する、いわゆる名寄せができること

(2)要件を満たす番号

 (1)の4つの要件を満たす国民総背番号に最も近いものは、基礎年金番号と住民票コードである

  基礎年金番号  ①は年金加入者に限定、②は概ね該当、③と④は該当せず

  住民票コード  ①と②に該当、③は部分的に該当、④は該当せず

 (1)の要件すべてを満たす番号制度は、日本にはまだない。しかし、2015年10月に付番されるマイナンバー(社会保障・税番号)は、これらをすべて満たす

1.番号制度導入の検討開始

Nagare

(1)「政府における電子計算機利用の今後の方策について」の決定

 1968年、電子計算機の利用に関する調査研究を行うなどとする「政府における電子計算機利用の今後の方策について」を閣議決定

 当時の政府は、電子計算機利用の推進を行政改革の一環として位置づけていた

(2)「事務処理用統一個人コード設定の推進」の決定

 この決定を受け、行政管理庁を中心とする「関係七省庁会議」(行政管理庁、大蔵省、通産省、文部省、郵政省、科学技術庁、経済企画庁)と、工業技術院が全省庁を集めた「電子計算機利用に関する技術研究会」が発足。1970年には、「事務処理用統一個人コード設定の推進」など、今後のコンピューター利用に関して政府が取り組むべき具体的な事項を決定した

(3)「各省庁統一個人コード連絡研究会議」が発足

 1970年、行政管理庁ほか関係12省庁による「各省庁統一個人コード連絡研究会議」が発足し、その導入に向けた研究が開始された

 連絡研究会議は、1971年末までに全国民に統一個人コードを付け、1975年に全面的な実施を計画

 しかし、国民総背番号制への国民の反発もあり、その後、議論は立ち消えとなった

2.グリーンカード導入の検討と挫折

(1)グリーンカード(少額貯蓄等利用者カード)制度とは何か

 マル優(少額貯蓄非課税制度)の対象とされる非課税貯蓄の不正利用を防ぐため、これらを利用しようとする者に、金融機関(郵便局を含む)へのグリーンカードの提示と氏名、交付番号の告知を義務付けることで、本人確認を確実に行おうというものであった

 カードは、本人(在留外国人を含む)の申請に基づき国(国税庁)が交付

 カードには、交付番号、氏名、貯蓄の受入機関等の名称及び最高限度額などを記載

(2)グリーンカード制度が提案された背景

 1978年当時の政府は、「一般消費税」の導入の前提条件として、利子・配当課税に対する源泉分離課税制度を廃止し、総合課税化を目指していた・・・課税の不均衡を是正し、公平を図る

 総合課税化を図るには、利子・配当所得の適正な把握のための「納税者番号制度」の導入が必要であるとしていた(同年、政府・税制調査会「昭和54年度の税制改正に関する答申」)

 ところが、納税者番号制度導入に対する社会的反発は非常に強く、その代案として1979年に政府はグリーンカード制度を提案した

 利子や配当の「本当の受取人が誰であるか」をグリーンカードを使って確認(本人確認)する

 マル優を利用しない者についてもカード提示を求める

 金融機関(郵便局を含む)は国税当局に支払調書を提出し、国税当局はカードの交付番号を使って名寄せを行い、国民個々の所得を把握する

(3)グリーンカード制度の挫折

 1980年3月末に、制度の根拠法である所得税法改正案が国会で可決され、1984年1月から実施されることになった

 しかし、経済界・金融界を含む各界からの反対と、それに対する政治的妥協により一度も実施されることなく、1985年3月には廃止法案が可決されてしまった

 国民からの批判 ・・・ カード(番号)交付は任意だが、預金口座を持たずに生活するのは一般的ではなく、カード交付を受けざるを得ない → 強制と大差なく、これは国民総背番号制度である

 海外への資金流出等の懸念も

3.納税者番号制度の導入をめぐって

(1)納税者番号制度とは何か

 グリーンカード導入のきっかけとなった「納税者番号制度」の定義は一様ではないが、例えば

 ◆財務省のWebサイト http://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/tins/n03.htm

 税務面における「番号制度」とは、国民一人一人に一つの番号を付与し、

 (1) 各種の取引に際して、納税者が取引の相手方に番号を「告知」すること

 (2) 取引の相手方が税務当局に提出する資料情報(法定調書)及び納税者が税務当局に提出する納税申告書に番号を「記載」すること

 を求める仕組みである。

 これにより、税務当局が、納税申告書の情報と、取引の相手方から提出される資料情報を、その番号をキーとして集中的に名寄せ・突合できるようになり、納税者の所得情報をより的確に把握することが可能となる。

(2)納税者番号制度導入をめぐる議論

①政府・税制調査会「昭和54年度の税制改正に関する答申」 1978年

 「利子・配当所得の適正な把握のためいわゆる納税者番号制度の導入を検討すべきであるとする意見」が出されたことを明らかにした。ただし、現実の問題は難しいとして、事実上棚上げに

②税制調査会「利子配当・土地税制特別部会」報告 1979年

 「納税者番号制を導入するために十分な環境整備が行われているとはいいがたい……現実を踏まえ、課税貯蓄及び非課税貯蓄双方に通ずる本人確認、名寄せのための現実的かつ有効な方策」としてグリーンカード制度の採用が適当であるとした

③政府税制調査会「納税者番号等検討小委員会報告」 1988年12月

 再び消費税導入の前提として、竹下内閣において納税者番号の議論が浮上。納税者番号等検討小委員会を設置(1988年3月)

 報告の内容は、(1)納税者番号制は、導入されるとすれば、基本的にどのような仕組みになるのか、また、どのような仕組みがわが国に妥当なのか、(2)有価証券、預貯金、不動産取引など各々の納税者の所得・資産にかかわるすべての情報を対象とするが、プライバシー権についてはどう考えるべきものなのか、(3)コスト計算の面から、課税庁のみならず他の行政機関も広く利用できる制度とすること、(4)民間での利用についてはどう考えるべきものなのか等、を骨子とする。実質的には、納税者番号制を議論する上でのたたき台としての役割を担うものといえる。(石村耕治『納税者番号制とプライバシー』1990)

④具体的進展が見られなかった導入へ向けた議論

 納税者番号等検討小委員会は1988年12月に報告をまとめた後、1992年11月にも報告を出したものの政府は納税者番号制度に向けた具体的な動きを取ることはなかった

 動きがない背景について、森信茂樹・中央大学法科大学院教授は「税制当局にはこの後遺症から、納税者番号制度は総論で賛成していても、いざ導入となれば大変な抵抗がある、という強迫観念があり、自ら前面に出てそのメリットを述べていくということを差し控えている。政府税制調査会における議論がほとんど進展していないのはその現れである」(森信茂樹「納税者番号制度の本格的議論の開始を」『国際税制研究』22号、2009年6月)としている

 なお、利子・配当所得への課税については、その後、政府税制調査会は分離課税とすることが望ましいとの考えをとるようになり、納税者番号導入の目的として総合課税化があげられることはなくなった

 所得を勤労所得(累進税率で課税)と資本所得(比例税率で課税)に二分し、課税する二元的所得税論

⑤マイナンバー(社会保障・税番号)制度

 2015年10月に全ての国民と在留外国人に付番することとなっているマイナンバー(社会保障・税番号)は、税分野での利用(=納税者番号)も想定されている

(3)納税者番号制度の限界

①納税者番号を導入しても、正確な所得捕捉を完全に行うのは困難

 例えば、事業者の所得をもれなく把握するためには、売上げと仕入れを捕捉する必要があり、消費者が店でものを購入するごとに、店から店の納税者番号の告知を受け、購入の金額・日時等の情報を、消費者が税務当局に提出(送信)するシステムが必要 → 実現するには膨大なコストと手間がかかる

②政府自身も納税者番号制度の限界を認めている

 例えば、政府税制調査会「平成22年度税制改正大綱」(2009年)

 一般の消費者を顧客としている小売業等に係る売上げ(事業所得)や、グローバル化が進展する中で海外資産や取引に関する情報の把握などには一定の限界があり、番号制度も万能薬ではないという認識も必要

4.住民登録制度と住基ネット

(1)住基ネットと住民票コード

 1999年の住民基本台帳法改正により、住民基本台帳ネットワークが構築され、住民登録されている全ての国民に対して、識別番号として住民票コード(11桁の数字)を付番し、住民票に記載

(2)住民記録システムのネットワークの構築等に関する研究会

①研究会の発足

 市町村が個別に保有する住民基本台帳(住民票)を全国レベルでネットワーク化し、全ての国民に識別番号を付ける構想が自治省(現、総務省)から浮上

 1994年8月、「住民記録システムのネットワークの構築等に関する研究会」が自治省行政局長の私的研究会として発足

②最終報告の提出

 住民基本台帳を基礎とした、市町村や都道府県の区域を越える本人確認のためのネットワークシステムの構築についての調査・研究を進め、1996年3月に最終報告書(現在の住基ネットの原型となる)を提出

③懇談会の開催

 自治省は、1996年に各界の代表者から最終報告書に対する意見を聞く「住民基本台帳ネットワークシステム懇談会」を開催(3回)し、12月に発言要旨を分類整理した「意見の概要」を公表

(3)住民基本台帳法の一部改正と住基ネットの稼働

 1997年6月 自治省「住民基本台帳ネットワークシステムの構築について(住民基本台帳法一部改正試案)」公表、意見募集

 1998年2月 「法律案の骨子」公表、意見募集

 1998年3月 「住民基本台帳法の一部を改正する法律案」国会提出

 1999年8月 自民党、自由党、公明党などの賛成多数で可決、成立し、同年8月18日に公布

 2002年8月 住基ネット第1次稼働 国民(住民票)への住民票コードの付番と通知。行政機関等への本人確認情報の提供開始

 2003年8月 住基ネット第2次稼働 住民票の写しの広域交付、転入転出手続の簡素化の開始。住民基本台帳カード(住基カード)の交付開始

 2012年7月 在留外国人にも対象を拡大

(4)住民票コードと個人識別

 住民票コードのシステムは、日本で最初の全国民を対象とした番号制度である

 住民票コードによって、全ての国民(ただし住民登録のある)を確実に正確に識別可能となった

 しかし、住民票コードは、法的な制約により個人情報の名寄せには利用できない。納税者番号としての利用も不可。また民間利用も禁止されている

(5)住民基本台帳カード(住基カード)

①住基カードの概要

 住民の請求に基づき、希望者に市町村が交付(2003年8月~)。有効期間は発行の日から10年間

 住民は「写真付き」(氏名・住所・生年月日・性別を表面に記載)か「写真なし」(氏名のみ記載)かの2種類から選択。カード券面に住民票コードは記載せず。交付手数料は、概ね500円。無料の市町村も

 交付枚数は、2014年3月末現在で累計約834万枚(有効交付枚数約666万枚)

 ICチップ(Integrated Circuit)の内蔵されたICカードを使用

 ICチップには住民票コードと暗証番号(4桁の数字、交付時に設定)を記録。氏名・住所・生年月日・性別等の情報は記録していない

②提供されるサービス

 身分証明書として利用

 銀行口座の開設、郵便局等での荷物の受け取り、携帯電話の購入など

 電子申請・電子申告での本人確認(公的個人認証サービス)

 市町村の条例制定による独自利用 全国202市区町村(2013.4現在)

 証明書自動交付機、印鑑登録証、図書館カード、公共施設予約、コンビニでの住民票の写し等の交付など

③個人番号カードへの移行

 2016年1月からはマイナンバー制度による「個人番号カード」の交付が始まり、住基カードは廃止され個人番号カードに移行(サービス、機能等)する

5.社会保障番号と社会保障カードの導入をめぐって

(1)社会保障番号とは何か

①新たな番号制度の導入構想が浮上

 2001年頃より政府において住民票コードとは別の新たな番号制度である社会保障番号制度導入の検討が始められた

 住民票コードは、個人情報の名寄せには利用できない。民間利用も禁止されている

 社会保障番号は、社会保障にかかわる様々な行政機関や関係事業者に存在するデータベースにリンク(紐付け)されることで、記録されている個人情報の名寄せを行うものであった

②「社会保障番号」は、社会保障制度共通の番号

 社会保障制度毎に番号が違うため、社会保障サービスを一元的に処理できない

 社会保障制度 年金、健康保険、福祉、介護、生活保護、公衆衛生、労働保険、医療など

 年金:基礎年金番号、健康保険:被保険者証記号番号、介護保険:被保険者証番号

 社会保障番号は社会保障制度共通の番号とし、社会保障制度に関わる個人情報の名寄せを行うことを目的に全国民に付番される

③導入を方針化したのは経済財政諮問会議

 経済財政諮問会議は、当時の自公政権が取り組んでいた構造改革(新自由主義的改革)の方針を議論し決定するため、2001年1月に設置された国の機関。議長は総理大臣。2001年以降、毎年、「骨太の方針」を策定

 「骨太の方針2001」に、ITの活用により、わかりやすくて信頼される社会保障制度を実現するとして、社会保障番号の導入が盛り込まれた

(2)社会保障カードとは何か

①社会保障番号を活用するための「社会保障カード」

 社会保障番号は、新たに交付する社会保障カードに本人識別情報として記録される

 社会保障カードに記録されている本人識別情報をもとに、社会保障にかかわる様々な行政機関等のデータベースを検索し、記録されている個人情報を収集し、名寄せする

②導入が構想されていた社会保障カードの概要

 1枚のカードで、健康保険証、介護保険証、年金手帳の役割を果たす

 2011年度中を目途に市町村長が、全ての国民と在留外国人に交付

 本人の顔写真を付けることで、身分証明書としても利用可

 ICチップを内蔵したICカードとする

(3)社会保障カードが実現するサービス

 厚生労働省・社会保障カード(仮称)の在り方に関する検討会「社会保障カード(仮称)の基本的な計画に関する報告書」(2009/4/30)によると

 自宅等からいつでも自分の年金記録(保険料支払額、将来の受給額等)などの閲覧ができる

 医療機関の窓口で医療保険資格(健康保険加入者資格の有無など)等の確認ができる

 ただし、介護保険での役割については具体的なイメージが示されなかった

(4)社会保障番号・カードが出て来た背景

①年金記録問題と、その解決策

 2007年5月、払い主不明の年金保険料納付記録が約5000万件、コンピューターに記録されず紙台帳のまま放置されている記録が約1400万件あることが発覚

 原因は、社会保険庁(現、日本年金機構)の年金記録のずさんな管理

 基礎年金番号(1997年~)を使って納付記録を統合する作業に失敗

 2007年7月5日、当時の政府と与党(自民党・公明党)は「年金業務刷新に関する政府・与党連絡協議会」において、国民に社会保障カードを交付することに合意した

 「今後、年金の記録を適正かつ効率的に管理するとともに、常にその都度国民が容易にご自身の記録を確認でき、年金の支給漏れにつながらないようにするため」に導入する

②もう一つの背景 「社会保障制度の見直し論」

 日本が国際競争に打ち勝つためには構造改革が必要。その一環として社会保障制度の見直しを

 国内高コスト構造の是正 → 企業の社会保障負担の軽減、規制緩和

 新事業・新産業の育成 → 社会保障の市場化・営利化

 持続可能で安心できる社会保障制度の再構築を図る

 高齢化により社会保障費(年金・医療・介護等の費用)は増大し、少子化により負担は限界

 そこで、社会保障費の抑制をはかる

  「自助と自律」が基本、民間で実現可能なものは民間で

  → 公的責任の放棄、社会保障制度の市場化・営利化

③経済財政諮問会議での議論と方針化

 「骨太の方針2001」 ←小泉内閣

 ITの活用により、わかりやすくて信頼される社会保障制度を実現する

 社会保障番号制度の導入 ←社会保障制度運営コストの削減などが目的

 社会保障個人会計の構築

 個人レベルで社会保障の負担(保険料)と給付額とのバランスを国民自らに確認させ、国民の自立を促す仕組み

 「骨太の方針2006」 ←小泉内閣

 社会保障費を2007年度からの5年間、毎年2200億円ずつ削減する →政権交代の要因に

 「骨太の方針2009」 ←麻生内閣

 社会保障番号・社会保障カードは2011年度中を目途に導入する

(5)社会保障番号・カード構想のその後

 2009年8月の総選挙で、自民党・公明党による連立政権は敗北、民主党を中心とする新政権が誕生

 政権交代により、自公政権が進めてきた社会保障番号、社会保障カードの構想は、すべてストップ

 ただし、社会保障制度の見直しとともに、番号制度や番号カードに対する基本的な考え方は民主党による新政権へと継承され、現在準備が進められているマイナンバー(社会保障・税番号)制度へとつながっていった

6.マイナンバー法成立までの経緯

(1)自公政権による番号制度導入の検討

 2001年頃から経済財政諮問会議等での社会保障番号、社会保障カードの導入を検討

 また、納税者番号についても1970年代末から長年にわたって検討を進めていた

(2)民主党政権による法案提出

①民主党がマニフェストで番号制度の導入を約束

 2009年8月の総選挙にあたっての民主党マニフェスト

 厳しい財政状況の中で国民生活の安定、社会の活力維持を実現するためには、真に支援の必要な人を政府が的確に把握し、その人に合った必要な支援を適時・適切に提供すると同時に、不要あるいは過度な社会保障の給付を回避することが求められている。 ・・・税と社会保障の一体改革

 このために不可欠となる、納税と社会保障給付に共通の番号を導入する。

 総選挙で民主党が勝利し、民主党政権(鳩山内閣)が成立

②法案提出までの経緯

 新政権は、マニフェストの具体化を図るため、新たに設置された「社会保障・税に関わる番号制度に関する検討会(2010/2~6)」や、「政府・与党社会保障改革検討本部(2010/10~、2011/2政府・与党社会保障改革本部に改称)」、さらに同本部の下に設けられた「社会保障・税に関わる番号制度に関する実務検討会(2010/11~)」などで議論を進めた

 2011年1月 「社会保障・税に関わる番号制度についての基本方針」 導入へ向けた基本方針

 2011年4月 「社会保障・税番号要綱」 基本的な考え方、制度設計、実施計画案

 2011年6月 「社会保障・税番号大綱」 法案策定に向けた方向性を示す

 2012年2月には、共通番号制度の根拠法として「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律案」(マイナンバー法案)を閣議決定し、国会に提案した

 これまで「社会保障・税に関わる共通番号」などとよばれてきたが、公募により名称を「マイナンバー」と決定(2011年6月、番号制度創設推進本部)

 これらとは別に税制調査会でも番号制度の導入へ向けた議論が行われてきた  ←正確な所得の把握

 2009年12月 「平成22年度税制改正大綱」 社会保障・税共通の番号制度導入を盛り込む

(3)衆院解散による民主党法案の廃案

 民主党が提案したマイナンバー法案は、成立に向け民主・自民・公明の三党で修正合意がなされた

 しかし、衆院解散(2012年11月16日 野田内閣)に伴って、マイナンバー法案は国会で可決される前に廃案になってしまった

 その後の総選挙では、民主党は敗れ、新たに自民・公明による新政権(安倍内閣)が発足した

(4)自・公政権による法案再提出と成立

 自公による新政権は、旧法案に修正を加えた上で、2013年3月1日「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律案」(番号法案)を新たに国会に提案

 「通知カードの送付による個人番号の通知」などを追加

 2013年5月9日に衆議院で、5月24日に参議院で可決され法律として成立

 充分審議されたのか、国民に周知されたのか(特に自公政権による修正内容)といった問題が残った

(5)導入へ向けたスケジュール

2015年10月 国民等へ付番し通知(法律施行)

2016年1月 番号の利用開始、個人番号カードの交付開始

2017年1月 マイ・ポータル(2015/4 マイナポータルに改称)の利用開始

2018年(法律施行後3年)をめどに、民間利用など利用拡大に向けた検討を行う

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